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『全相三国志平話』読みました。
全相三国志平話
著者(訳):立間祥介
内容紹介
中国元代の庶民が愛した大ベストセラー「新全相三国志平話」。その魅力あふれる英雄、豪傑が時空を超えて、いま蘇る。
前々から興味があり、読みたいと思っていた一冊でR。
知ったきっかけはもちろん渡邉義浩氏が、映画『レッドクリフ』で本書に触れていたからだ。
そして本書が届いて驚いた。
何に驚いたかというと、
ハードカバーだと持っていたら図鑑サイズの本だったことだ。
本書に興味を持ったのは、
『三国志平和には、諸葛孔明が豆をまくと、それが兵士になると言う話がある』
と聞いたからだ。
それは三顧の礼の部分だった、一部抜粋してみる。
この諸葛なる人、もともと神仙(道教)を極めた人で、幼い頃から学問を修め、長ずるに及んでは読んでいない書物は無く、天地の間の秘事を知り尽くし、神や鬼も察知する事が出来ないほどの大志を持ち、風を呼び、雨を喚び、豆を撒いて兵士とし、剣のひと振りで川ともなる大雨を降らそうという秘術を使う、
冒頭から冥土がどうたらという話になって、韓信が出てきて、彭越が出てきて、英布が出てきて、劉邦が出来てて、誰が悪かったんだうんたらかんたらって裁判みないな話になって、最後には、韓信が曹操に生まれ変わって、彭越が劉備、英布が孫権に生まれ変わらせる、なんて話が進む。
豆兵の一件もあり、
『これは、三国志+妖術・秘術+妖怪・鬼・神とかの戦話なのか?』
なんて思ったりした、けど実際読み進めてみるとそんな話では全然なかった。
簡単に言ってしまえば、三国志演義の元ネタと言われているだけあり、三国志演義の短縮版だ。
豆兵の部分も、よく読むと、諸葛孔明の紹介シーンで、実際、戦の場面でそういうことをするわけではない。
しかし、読み物としては楽しめた。
三国志を知らない人にはおすすめはしない(すすめるのなら三国志演義)が、三国志をそれなりに知っていて、さらにいろいろと手を伸ばしてみようという人にはおすすめです。
一読の価値ありだと思います。