『成瀬は天下を取りにいく』 (※ネタバレ注意)
書店に寄るたびに、棚の一画を独占して宣伝されていた『成瀬は天下を取りにいく』
本屋大賞2024受賞作
ついに買ってしまった。
帯にも書かれていたが、とにかくこの主人公面白い!愛されるべき主人公像。
この本のあらすじ
舞台は滋賀県
主人公・中学2年生の成瀬あかり
成績優秀のTHE 完璧人間
2020年、中2の夏休みのはじまりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。
コロナ禍に閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るのだとか…。
M-1に挑戦したかと思えば、自身の髪で長期実験に取り組み、市民憲章は暗記して全うする。
今日も全力で我が道を突き進む成瀬あかりから、きっと誰もが目を離せない。
2023年、最注目の新人が贈る傑作青春小説!
(Amazonより)
物語は、主人公・成瀬あかりを第三者視点から追っていく。
とにかく成瀬は止まらない。彼女はやりたいと思ったことを即行動に移すタイプ。
羨ましい。リスクやリターンを考えて行動に移せない私が見習いたい存在。
ただ、成瀬は「自分」を強く持っているため、周りの人と上手く馴染めないという弱点がある。しかし、当の本人はそれすらも全く気にしていない。
本当に強い主人公。
そんな彼女の見届人、同級生の島崎。
島崎もいいキャラしてる。成瀬を変人扱いしているものの、結局成瀬のことが気になってしまう。
成瀬が次はどんな変なことを言うのか、やるのか。気になってしょうがない。
読者の私も同じ気持ちだった。
そう、島崎は読者に最も近い視点を持った人物だ。
しかし、島崎はただのサブキャラにとどまらない。
彼女も「成瀬あかり史」に名を刻むことになる。
成瀬とともに西武大津店の閉店中継に映りに足を運び、成瀬と「ゼゼカラ」というコンビでM-1グランプリに出場する。
一見、島崎は成瀬に影響を受け、ついて行くだけの流されやすく、成瀬に依存している人間に見える。
しかし物語終盤、島崎の引っ越しが発覚し、急に取り乱す完璧人間・成瀬。
つまり、依存していたのは成瀬の方だったのだ。
この場面から成瀬の人間味が一気に増す。
これまでも成瀬の突拍子のない言動に魅了されてきたが、ここで成瀬が急に調子を崩す(人間味が増す)展開に私の心はがっつり掴まれた。
その後の彼女たちは一体どうなるのか…!?
これ以上書くとネタバレ全開になってしまうので、
ここまでにしておく
もし読んだことない方はぜひ!
もし、映像化するならば…
成瀬あかり役:伊藤沙莉
異論は認める
最後まで読んでいただきありがとうございました!