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感情をコントロールしてパフォーマンスを上げる3つのポイント

最近、良いこと・面白いことが続いて感情が昂る一方、少し感情的になり過ぎているようにも感じるので、昔読んだ本を引っ張り出して「感情コントロールの技術」について振り返ってみようと思います。
世にいうところの【アンガーマネジメント】に近いものだと思いますが、自戒の念も込めて、自分を事例にとっていくつかご紹介していきます。

(参考:『マッキンゼーで学んだ感情コントロールの技術』 著:大嶋祥誉 青春出版社)

そもそも、なぜ感情をコントロールしなければならないのでしょうか?その理由は、感情が乱れると最良のパフォーマンスが発揮できないからです。特にスポーツマンは、感情の乱れにより交感神経が活性化すると緊張感が高まったり、過度に力みが出てしまったりして、パフォーマンスに直結する問題になりかねません。
ビジネスパーソンも、そのような状態では冷静な判断や思考ができなくなり、余計な一言を言ってしまったり、行き当たりばったりの対応をしてしまいがちです。

では、どのようにして感情をコントロールしていけば良いかというと、主には以下の3点に集約されます。

■感情を素直に認める
まずは自身の感情を見える化することから始めます。米国のとある研究によれば、感情を押し殺したり、過度に表現したりすると、感情をありのままに表現した場合よりも体力の消耗が激しい、という結果が出たそうです。
確かに自身の経験を振り返っても、怒りを必要以上に抑え込んだ時や、怒りを爆発させた後などは、どっと疲れが出ていたような記憶があります。
既出のものとは別の書籍にはなりますが、良質な睡眠方法を解説した書籍の中で、『寝る前に自身の頭の中にあることを全て紙に書き出す』という方法が紹介されていました。私自身も暫くの間、寝る前にそれを実践して、頭の中に残ったさまざまな考えや感情を紙に書き出してみたところ、びっくりするくらいスッキリして眠りにつくことができました。
今思えばこれもある意味適度な感情のアウトプットであり、自分の中に生じた感情を一度受け止め、冷静に・客観的に自分を見ることに繋がっていたように思います。おススメは『思わず開きたくなるようなカッコいいノート』を使うこと。そうすると、ちょっとワクワクして続けられます。
そう言えば最近やっていなかったので、再開してみようかな。

■自身の『ビリーフシステム』を知る
自身の感情を素直に受け止めたところで、「なぜ自分はそうした感情を抱くに至ったのか?」について考えていきます。その際に参考となるのが自身の【ビリーフシステム】です。
ビリーフシステムとは、大嶋さんの定義によると『幼いころから身に付けてきた考え方や価値観』ということです。この考え、実はコーチングの内容とも非常に密接に関係しています。
要するに、感情の揺れ動き(特に怒りの感情)というのは、相手の言動が自身のビリーフシステムに抵触していることから生じているという訳です。自身のビリーフシステムを把握しておくことで、自身がなぜその感情を持つに至ったのかを冷静に分析することができるようになります。
気恥ずかしいですが、私の例で行くとこんな感じ。
・生きていくうえで大切なのは【信念】だ
・一番やってはいけないのは【自分ルールを破る】ことだ
・一番恥ずかしいのは【諦める】ことだ
・一番許せないのは【想いのない】人間だ
・一番つらいのは【否定】されている時だ
こう見ると、最近怒りの感情を抱いている要因は、相手に【想い・信念】を感じないということや、それが相手から感じ取れないということから自身が【否定】されているように感じていることが大きいような気がします。相手の想いを聞かせていただくような場を設定して、じっくりと話し合うことが必要なのかもしれません…

■ロジカルに『分けて』『考える』
最後のポイントは、感情をロジカルに捉える、ということです。大嶋さんの本は久しぶりに開いたのですが、まさしく今自分がビジネススキル研修で受講者の皆さまに伝えているロジカルシンキングの考え方そのものということに、感動を覚えました。
さまざまな感情を生じさせる「自分」という仕組みはかなり複雑怪奇で簡単ではないですが、きちんと分解していけばある程度ロジカルに解き明かすことができます。先述のビリーフシステムを把握することなども、その一つです。
ロジカルシンキングで重要な要素は『分けて』『考える』ことです。
『考える』という思考状態は「悩む」という思考状態と比較するとわかりやすくなります。特に大きな違いは、「考える」時は自分なりの仮説が見えており、「悩む」時は仮説が立っていない、という点です。自分なりに「なぜその感情が発生するに至ったのか」という仮説があれば、冷静に受け止め、前に進んでいくことができます。
また、複雑な仕組みをわかりやすくするためには、「分ける」ことが重要です。例えば、とある感情を引き起こす要因を「自分が変えられるもの」と「自分では変えられないもの」に分けることが有効です。分けて考えることで、自分ではどうしようもないことは脇において、自分で変えられることに集中することができ、不要なエネルギー消費を抑えることができます。
今回の私のケースで言えば、本当は自身では変えられないはずの「相手の思考」の部分を何とか変えようとしてうまくいかずに、そのフラストレーションが怒りとして表出していたのかもしれません。ある程度割り切って考えてみるようにしても良いのかも。

久々に自身のビリーフシステムについて振り返ったことで、少し自身の感情の整理ができた気がします。もし感情的に不安定になって悩んでいる方がいらっしゃれば、ぜひご自身のビリーフシステムを研究してみてはいかがでしょうか?

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