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Digることで「新しい出会いが訪れる」

Digる」という言葉を聞いたことはありますか?

Dig=掘る」に「=〇〇をする」を付けた日本独自のスラングで、その語源はDJが自身のプレイで流す音源を大量のレコードの中から掘り起こす行為から来ています。

英語圏でも「Dig」は「掘る」という行為に関連づけて「探し当てる」「掘り下げる」「突き刺す」「突く」という意味で使われており、日本でもDJやラッパー、ヒップホップのリスナーを中心に広まった言葉です。

「Digることで世界の解像度が上がる」で述べさせていただいた通り、「Digる」という行為はただ「探す」のではなく「物事を深く掘り下げるように探す」という性質があり、マニアックでオタク力の高い専門性と情熱、そして知的探究心が必要な好奇心を満たす冒険が「Dig」であると定義しました。

また、「Dig」の過程において、多くの知識や経験を得ることから物事に対する見方が多角的になり、様々な視点から見ることができるようになるため「解像度」が鮮明になっていきます。

結果として例えば同じ景色を見ていても、歴史的背景や環境の変化、様々な要素の文脈や関連性のある事象との結びつきによって「全く違う景色に見える」のが「Dig」の効果です。


本記事では「Dig」によって世界の解像度が上がるだけでなく「新しい出会い」が訪れることに焦点を当てて述べさせていただきます。


「Digり方」は人によって異なる

「Dig」は大きく分けて2種類に分けることができます。

① 専門的に一つの事柄を集中的に掘り下げていく特化型
② 幅広く多くの事柄を総合的に掘り下げていく総合型

特化型のDigは例えばあるアーティストが好きだとしたら「そのアーティストのみ専門的に深く掘り下げていく」Digを行います。

総合型の場合は同じアーティストでも「そのアーティストに関連する別領域も掘り下げていく」Digを行う傾向にあり、知識量でいうと総合型の方が深い傾向にあります。

特化型は専門性が高く、特化した項目に関しては総合的に掘り起こす人よりも深く深く掘り下げている傾向にあります。

ただし、上記はあくまで「Digりかた」の傾向であり、最終的に特化型でも横に広がっていくし、総合型も縦に深くなっていきます。

「どちらが良い」ではなく、あくまで「Dig」には縦に掘り下げるタイプ横に掘り進めるタイプがいるということです。

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ちなみに私は「横に掘り進めるタイプ」で幅広く多くの事柄を総合的に掘り下げていく傾向にあります。

そのため一つの事柄に対しての専門性の高い知識は劣りますが、関連性の高い事柄や歴史的背景、物事の全体像を掴むのは早いです。

専門性の高いタイプは一気に物事の中心まで掘り下げていくので、私と違って「コアとなる部分」を掴むのが早く、1つの物事に特化しているため汎用性の高いスキルに昇華する速度も早いです。

ただし、全体像を把握したり、複数の要素と結びつけるのは苦手な傾向にあるため視野の広さは総合型よりも狭い傾向にあります。


Digによって新しい世界を知ることができる

一つのことに対して「Dig」った時、縦に深く掘るタイプも横に広げて掘るタイプも現象に対してDigる以前と以後では見えている世界が異なります

現象に対する知識の増加、歴史的背景が結びつくこと、関連する現象を知ることで物事を見る角度が増え、多角的な視点で見ることができるようになることで変化が発生します。

そしてDigることによって「知らなかった世界」と必ず出会います。

例えば私は「サウナ」にハマっていますが、サウナについてDigり出してからサウナに関連して銭湯文化や温泉、水質、湿度、構造設計、都市開発、土地の歴史、ご当地グルメ、地理的要素、地域の歴史など横展開で多くの事柄において興味の幅が広がりました。

Digとは知的好奇心が赴くままに深く深く掘り下げることで、掘り下げた文化や歴史が事柄と結びつくことで厚みが増し、知的欲求が満たされるのと同時に新たな疑問が浮かび上がり「知りたい」気持ちが膨らんでいきます。

そしてDigることで新しい世界と出会い、新しい人との交流が生まれます。

Digの持つ「深く掘り下げていく」特性は周りにも影響を与え、その余波は一つの波を生み出します。

情熱のあるDigは同じ情熱を持った人を惹きつける波を発生させ、共通の話題によって関係性を紡ぎ出し、波につられて引き寄せられた人同士でコミニティが形成され、文化は熟成していくのです。

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一つの物事に興味関心を抱き、「知りたい」という思いで深く掘り下げていくことで「新しい物事」と「新しい人」「新しいコミニティ」へと突き当たります。

DigればDigるほど視界は鮮明になり、見ている視点に変化が現れ、結果的に同じ視点を持つ人同士で惹かれ合い、一つの集合体を作り出し、やがて運動体として世に影響を与えることになる。その時になってDigってきた多くの事柄が結びつき花開くことになります。

Digは散乱としていて一つ一つでは意味を持たない「点」であることが多いです。

それが結びついて「線」となり、「面」となるかは深くDigった物事に対する造詣の深さと愛情、そして情熱です。


Digることで世界は広くなり、Digることで信頼性は得られる

Digとはビジネス領域でも趣味の領域でも行われる「現象の深掘り」を指す行為ですが、Digることで得た知識は多くの人を惹きつける魅力となることがあります。

私は自分よりも造詣に深く思考の幅が広く深い人に惹かれる傾向にありますが、これはその対象物に対してどこまで歴史や文化、技術や仕組み、思考や思想、影響や効力について掘り下げて、価値のある本質となる部分を掘り起こしてきたかが現れる知識の層のようなものです。

Digることで私たちは「自身の厚み」を強化し、様々な視点で物事を見ることができます。

すると視界は広くなるだけでなく「専門性」や「信頼性」が生まれ、その物事に対する「権威性」を得ることができるようになります。

Digは物事の仕組みや背景を紐解き、結びつけることで一つの物事に対する思想や見解、本質を掘り起こす探究の旅です。

熱意を持って掘り起こす姿はやがて「信頼」を与え、気がつけば人が集まるようになっていく。

「知りたい」という欲求を無碍にしない者だけが辿り着ける掘り起こされた世界へいくことができるようになります。


Digることを止めてはいけない

ありとあらゆる現象に対して「Dig」ることは可能です。

掘り下げて掘り下げて掘り下げた先には新たな別の世界が広がっており、同じ情熱を持った人同士惹かれ合い、Digの精度はどんどん向上していきます。

Digることで現状の問題に対する改善策が見えることも、Digることでマンネリ化した現状を解決する新しいアイデアが生まれることもあります。

視野を広げ、様々な世界と出会い、多くの経験を得ることで人はより厚みのある存在へと進化することができます。

「好きなものを深く掘り下げる」

その先には新しい世界が待っています。

ぜひ掘り下げることに挑戦してみてください。


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S.Uto
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