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「自分の仕事」を分かりやすく説明することの重要性|【フリーランスの働き方】|5000文字
当たり前のようで難しい「自分の仕事を説明する」ということ
はじめに:誰に対しても分かりやすく仕事の説明をすることの大切さ
私はフリーランスのWebマーケターとして2021年1月から本格的に活動を開始し、現在6ヶ月目(準備期間含めると8ヶ月目)となります。
お仕事のご相談をnoteベースでいただくこともあり、コネなしツテなしで活動を始めましたが、無事毎日平和に暮らしていけるほどの収益を上げることができております。
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活動を進めていく中で、Webマーケターという職業は世間一般では耳馴染みは無く、<マーケティング>という言葉も曖昧な概念として捉えている方が多いことに気付きました。
お仕事のご相談をいただく時も「流行りの言葉」と認識している方もおり、中には【お金を払えば""何もしなくても""Web上からの収益が上がるもの】と思っている方にもお会いしたことがあります。
この経験から、フリーランスとして活動していく中で「自分の仕事」を相手に分かりやすく、端的にお伝えできることの重要性に気づき、誤解を解きつつ、自分のスキルがどのように役に立つのかを説明できると、ご一緒させていただく機会が格段に上がります。
会社員時代はある程度「Webマーケティングの存在」を認知している方から相談をいただくことが多かったのですが、フリーランスとして活動をすると「そもそもマーケティング自体よく分からない」という方とお話をする機会の方が多くなり、しっかりと仕事の説明ができる必要性が生まれました。
本記事では現在私が実践している「自分の仕事を分かりやすく要点をまとめる方法」を紹介したいと思います。
①自分の仕事が何か?を言葉にしてみる
まず最初にするべきことは「自分の仕事」について誰でも理解できることを意識しながら『言葉』にしてみてください。
実際に言葉にしてみると想像以上に難しいと感じる方が多いのではないかと思います。
私も最初は「Web上で行うマーケティング活動をサポートしています。具体的にはコンテンツ作成や広告運用などが挙げられます。Webサイトをベースに集客を行い、収益に繋がる行動を促す仕組みを作る仕事です。」と長々しく説明していました。また、多くの方はこの説明を聞いてもピンとこないでしょう。
「Webサイトを作るの?」
「広告を作るの?」
そういう風に認識させてしまったことが何度もあります。
私の場合「マーケティング」という説明の難しい概念+「Web」という馴染みがるけど広範囲で得体の知れない領域の組み合わせということもあり、正しく意味を理解していただけるように説明するのに苦労しました。
一度自分の仕事を言葉にしてみたら、その言葉を文字起こししてみてください。
実際に文字起こしをすると自分の口から説明した言葉を客観的にみることができます。
※実際の私が過去に録音した説明文(最初期)
Webマーケティングという仕事をしています。Web系ですね。えー、Webサイトを軸にマーケティング施策を打つ施策です。はい。具体的にはWeb上で顧客が購入や問い合わせのアクションを起こしてもらうためにコンテンツの作成やプロモーション活動、情報の発信を行います。〜略〜
理解しているつもりでも自分の仕事について言葉にするとボロボロになってしまうことを恥じる必要はありません。
私は過去の自分の説明文を読むと「理解はしていても説明できるとは限らない」ということに毎度気付かされます。
<説明をする>というのは理解したからできるような簡単なことではないのです。
ただ、最初に自分がどの程度の説明力なのかを客観的に知るためには言葉にしてみることが大切です。
そこから次の章で解説する「リスト化」「成果の定義」を行う中でブラッシュアップをしていきましょう。
ちなみに私は現在「自分の仕事」を説明するときは、以下のように説明をするようにしています。
『Web上でモノやサービスが売れる(選ばれる)ための仕組みや流れを作る仕事です』
端的に本質だけを最初に説明することで、膨らませることが非常に簡単になります。
②自分のスキルが提供できるものをリスト化してみる
「具体的に何ができるのか」と尋ねられた時に、どのように説明をしますか?
私はWebマーケターとして活動をしていますが、実際は何でも屋さんのように幅広く業務を扱っています。
そのため最初は答える時に乱雑化してしまい、具体的に何ができるのか分からないと言われてしまったこともあります。
そこで、自分の頭を整理する意味でも提供できることを「リスト化」することをオススメします。また、リスト化したらそれを総括して「自分の強み」として言語化してみましょう。
例:私が提供できること
・Webマーケティング戦略の立案
・目標に対する適切なチャネルでの施策プランの設定
・目的に対して現状の状態の抽出と課題の定義
・Webサイトそのものの改善提案(コンテンツ内容や導線など)
・SEOにおける課題の抽出及び施策のプランニング
・SEO対策におけるコンサルティング
・内部SEO(技術的な対策)の提案
・集客を目的としたコンテンツ(記事)の提案
・記事のライティング
・Web広告のプランニング
・各Web広告媒体における課題の抽出と改善
・Web広告の運用または運用コンサルティング
・LPの最適化
・フォームの最適化
・SNS運用のプランニング
・SNS企画の提案
・アクセス解析によるレポーティング
・Web接客ツールの改善
・Web接客ツールのシナリオ作成
・BtoB、BtoC、サービスサイト、ECサイト、コーポレートサイト、LP問わず改善提案可能
Web領域も細分化されて【集客】【接客】【サポート】に分かれますが、私はそれぞれの領域の対応をすることが可能です。幅広い領域の知見と経験から企業内のWeb担当者さまのサポートだけでなく、外部パートナーとの連携も同じ目線を持って対応が可能です。また、全施策を俯瞰して進行を見ることができるため、Web戦略全体のコンサルティングが得意です。
私はWebマーケティングにおける一つの領域(SEOや広告)に特化したスペシャリスト対応ではなく、複数の手法を扱った経験があるジェネラリストタイプのWebマーケターです。
このことを上手く相手に伝えるには、業界の構造や、その希少性の高さをあ上手く説明する必要があります。
リスト化すると、とてもじゃありませんが一言で説明するのは難しいと気づくことでしょう。しかし、実際に自分のことを説明するチャンスが訪れた時、手元に資料はない可能性の方が高いでしょう。
そのため口頭で自分の強みを端的に説明する必要があります。
そこで重要なのは「リスト化」した項目を「自分の強み」として言語化することです。
私は良く「Web領域も細分化されて【集客】【接客】【サポート】に分かれますが、私はそれぞれの領域の対応をすることが可能です」と自分の強みを説明しています。
そこから具体的に何ができるのか?と質問をされたら「コンテンツ企画、Web広告、サイト改善、アクセス解析」と大きなカテゴリで説明をし、段々と小さい領域の話をするようにしています。
自分が提供できる「一番広い範囲を含むモノ」を主軸に相手の理解度に合わせて詳細化していくことで、適切に自分の仕事を伝えることができます。
③自分の仕事の<成果物>は何かを定義する
「何を持って成果とするの?」と質問された時、「物を販売する」「目に見えるサービスを提供する」といった<具体的に何をしてくれるのか>が分かると理解しやすいのですが、中には<具体的に何を成果として提供するのか>が分かりにくい商材もあります。
私が扱っている「Webマーケティング」も情報商材であることからも具体的にイメージしていただくことが難しいです。
マーケティング活動は<投資>であるため、必ずしも『成果に繋がる』わけではありません。そのため、具体的な成果物を説明できることは必要不可欠な要素です。
全ての職種において、個人で活動している場合は、自分が<何を成果として提供して、対価をいただいているのか>を具体的に説明できるようにしておくことで、スムーズに自分の価値を相手に伝えることができます。
価値を正しく理解してもらわなければ、商談はもちろん、信頼関係を築くこともできません。
ちなみに私は以下のように自分が提供できるものと、その成果を説明しています。
施策の指標となる数値向上を目標に定めにWeb上の課題を解決する提案をします。
<ものが売れるための仕組み>を作るのがマーケティング活動のため、投資に近い特徴があります。投資の回収率を上げるのが私の仕事です。
具体的にはWebサイトを軸に「集客」「接客」「サポート」を対策し、新規見込み顧客獲得数や既存顧客の解約率などの指標を上げていきます。
「数値」を上げること指標としますが、私が提供するのは<成果を得るための投資材料>で、数字としての成果は一緒に向上させていくイメージです。
と、説明をします。私の場合は「あくまで私という存在の提供が商品です」としているため、具体的な「成果」では約束をしないように心がけています。(おそらく同業種の方は皆さんそうしているかと思いますが)
自分の仕事の成果物は何か?何を提供しているのか?を整理することで、端的に分かりやすく理解を得てもらえるようになります。
④何に対して自分に対する<価値>を感じてもらいたいのか考える
フリーランスとして活動する以上「自分という存在を選んでもらう」ということが重要で、選ばれる存在にならなければ生き残れません。
仕事を依頼してもらえる理由が<金額面>ではなく、別の<価値>でなければ価格競争に負けて廃業へと追い込めれてしまう可能性があります。
自分が提供できるものを「リスト化」して「成果物」を言語化できたなら、自分にしかない<価値>がぼんやりとでも頭に浮かんでいるはずです。
<価値>は『提供できるスキル』だけでなく『経験・体験』『過去の実績』『趣味嗜好』『仕事以外のスキル』『拠点エリア』『仕事環境』『所属しているコミニティ』などあらゆる要素が融合して生まれるものです。
<価値>は要素と要素の掛け合わせによって形成されます。
リスト化した提供物に加えて、自分の経歴や過去の経験、自身の環境なども具体的にリスト化することで<価値になりそうなモノ>が見つかるはずです。
それが判明したら、あとはその価値をいかにして相手に気づいてもらえるかを工夫しましょう。
【自分の仕事】【提供できること】に加えて【自分がどんな人なのか】をある程度言語化できるようにすることをオススメします。
⑤ブラッシュアップをし続ける
頭の中で「自分の仕事」について整理整頓しても、実際に言葉にしてみると上手くいかないものです。
何度も声に出して説明をすることで説明の精度が上がっていきます。実践を通じてブラッシュアップすることが重要です。
また、頭の中の整理も定期的に行うことで説明文を最新のものに「アップデート」することができます。
「自分の仕事を説明する」というのはできて当たり前のように感じますが、多くの場合、相手の事前知識に依存していることがほとんどです。
また、フリーランスとして活動する場合、どこでビジネスにつながるのか分りません。急な出会いによって人生は大きく転換することだってあり得るのです。
そのため、いついかなる時も対応できるようにブラッシュアップをし続け、小さなチャンスを逃さないようにしましょう。
【パーソナル】
名前:Uto
職業:Webマーケティングコンサルタント
Webライター、Webマーケスクール講師
趣味:サウナ、アート鑑賞、一人旅、音楽
ラジオ、伝統・民俗芸能について調べること
特技:和太鼓、フットワークが軽い
【連絡先】
メールアドレス:yy.edih.xx@gmail.com
Twitter:@hd2OimM
Web制作会社のマーケティング支援部門でWebマーケティングコンサルタントとしてSEO、広告、コンテンツ制作、LPO、EFOなどの手法を元にお客様のWeb戦略のサポートを担当。提案・分析・企画・施策の実施・効果測定まで全て一気通貫で対応できることが強み。その後、Web接客ツールのベンダー企業にカスタマーサクセスを提供するコンサルタントを経て、現在フリーランスとして活動中。
何かございましたらお気軽にお声掛けください。
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