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鏡を使ったひとり稽古。ビデオカメラではわからないこと,ビデオカメラでしかわからないこと。

剣道の稽古のはなし。特に一人での稽古。

対人稽古で自分が稽古している様子をビデオカメラで撮っています。稽古が終わった後,それをなん度もみるのが好きです。

ビデオカメラではわからないこと

稽古しているときの感覚と,動画をみることで,それを第三者の視点で観察しているときの見え方とではずいぶんちがいます。

なんだか打突の始動が手からになっているなあと稽古している最中思っていても,動画をみると手と足が同時にでている,あるいは足始動になっていることがあります。ということは,第三者の視点ではわからない,実際に稽古をしているひとの感覚があるということです。

ビデオで見返すことも大切ですが,稽古をしているときの感覚,違和感,うまくいったときの動作などをよくよく記憶しておくことが大切だと思います。

ビデオカメラでしかわからないこと

一方,第三者の視点,つまり動画を見ることでしか気づけないことがあります。

例えば,構え。自分でも構えが窮屈だな。窮屈すぎて脇が空いているなと稽古をしているとときに思います。その後,画像を見直します。自分が思う以上に構えが窮屈なことに驚きます。

また,稽古の最中は全く気づいていませんが,あとで動画を見てみると,すごく姿勢が前傾していことがあります。これもビデオカメラを見ないとわからなことです。

このように,自分の感覚でしかわからないこととビデオカメラを見ることでしかわらないことがあります。

鏡を使ったひとり稽古

自分の感覚と第三者の視点のどちらも同時に参考にしながら稽古できる方法があります。それが鏡を使ったひとり稽古です。目の前に鏡があるので,相手の視点から自分を見ることができます。同時に自分の感覚も参考にすることができます。

鏡の前で,足の作りの稽古をする。鏡に映っている自分が理想とどれくらい近いか,すぐにわかる。リズムをとる動作が全く意味がないことがよくわかる。どういうふうに相手から見えるか考えることができる。相手がいないこともあって,自分に対する意識もよい具合にできている。構えているときの拳の位置。攻める際の左足。踏み込み際の右足。どういう具合に移動させるの合理的か?そういう問答ができやすい。

先生方は,鏡を使ったひとり稽古をよく勧められますが,なるほど,たしかに優れた稽古方法だと思います。

おすすめの書籍

様々な稽古のポイントが丁寧に書かれています。時折,読み返すたびに,ああ,こういう意味だったのか,前に読んだ時には思い至らなかったなーとよく思うことがあります。おすすめ。

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