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【読書】「圏外編集者」 都築響一 ちくま文庫(2022年)
都築響一には10年くらい前にハマっていた時期があった。
彼の出した「TOKYO STYLE」「賃貸宇宙」といった部屋もの写真集が好きだった。
後は人ものである、「天国は水割りの味がする〜東京スナック魅酒乱〜」も持っていたけど写真集かと思ったら文章の量がすごかった。
彼の本の特徴は圧倒的な量だと思う。
この本は、彼のプロファイルであり、本をどのように作っているかについて語っている。
書いているわけだけど、語っている。
最初は「POPEY」からスタートして「BRUTUS」の編集者だと知って驚いた。
彼の本とのギャップが…と思ったけれど、「編集者の仕事は、あくまでスムーズに本が生まれるための交通整理。」である、と書いてあって納得。
本の素材が何であっても本が生まれる間のことをうまく仕切る、ということだ。
自分のしていることを客観的にいうことは難しい。
どうしても色がついてしまう。
この本には色があるようにみえる。
癖があるようにみえる。
都築響一ワールドを知っていれば真っ白。
編集者だけでなく、若い人、自分でビジネスを立ち上げたい人、におすすめ。
まずは「量」です。