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「幸せに生きる」とは

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私の想う「幸せに生きる」とはどいうことなのかを、文章で書いてみようと思いました。 2024年8月の「今」の私が考える”「幸せに生きる」とはどういうことなのか”です。今後、未来の私…
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はじめに(1)

この文章を書くにあたってのお礼と感謝ずっと、私の人生のテーマになっている「幸せに生きる」ということ。 大学の卒論のテーマが偶然にも宮澤賢治の銀河鉄道の夜における幸福論になり、そこで「まだこの論文は完結していないね。研究し続けなさい」と言ってくださった恩師の言葉を胸に、そこから長い間そのことと向き合う時間も取れず時が過ぎていきました。 しかしその間ありがたいことに、「教育」という場所で向き合う人の「幸せ」と対峙しながら人生の半分以上を過ごすことができました。 この文章も構想し

4章 住む(暮らす)こと

衣食住の最後は「住」、つまり「暮らす」ことです。 人間はもともと移動をしながらその日の食べ物や安全を探し続けていた生き物です。人類の歴史からすると定住せず、移動しながら旅をして暮らす時間の方が長く、定住生活をしている時間の方が短いのです。 そして、この定住生活が人間にとって大きな変化をもたらしました。 まず、移動しないということはその土地の気候などの風土に生活が左右されます。 一年中暑い所では、暑さに対応するための家や服装、食べ物などが必要です。特に水が少ない時期はどこから

3章 服を着る(自己表現)

なぜ服を着るのか 他の生物と比べて体毛も薄く皮下脂肪も少ない人間は、環境変化や敵から身を守るために何かで皮膚を守る必要があります。   縄文時代では他の動物の毛皮を加工して身にまとったりしていただけだけれど、定住して生活に余裕が出てくると暮らしに「遊び」が生まれどんどん進化をしていきました。 それは自分自身を表現する「個性」となり、やがて加工技術も向上して今のような個性豊かでオシャレな服装に至っています。 服を選び身につけることは本来は身を守るための行為だったけれ

2章 食べること(五感で感じる)

栄養を取ればいいのか1章で「人が「豊かに」生きるために必要な最小の要素は「衣食住」だと思う」と書きましたが、その中でも「食」は人間の感覚機能の中で、五感全てを使うので一番幸せを感じる体験のひとつだと思います。  人は植物のように光合成で栄養を自分で作ることはできず、食べることで栄養を摂取する生き物です。 どんなに少食な人でも水を飲まなければ約3日程度しか生きることができません。 水が飲めても栄養を取らなければ1か月持たないです。 (人は口から食べ物を食べられなくなると、一気

1章 「幸せに生きる」とはなんだろう(3)

人とのかかわり◆自分らしさ いつの時代も「性格診断」や「血液型占い」など、「本当の自分」とは、「自分らしさ」とはを知りたい人が多いように思います。 といいつつ、私もその一人で、占いも性格診断も大好きです! そして、書いてあることが少しでも自分に当てはまっていると、まるで自分のことを書かれているように感じて他の部分も知らない自分の一面を発見できたように感じて嬉しくなります。 「自分にはまだこんな可能性があるのか!」そう思うことができます。 「自分らしく生きたい」と思うとき、

はじめに(2)

「幸せに生きる」とは?Ⅰ.哲学的に「幸せに生きる」とは? 「これってどういこと?」本質的な問いのアプローチが哲学的だとすると、「幸せに生きる」を考えようとしていることはすでに哲学なのだと思います。  私は最初から心理学やコーチングといった理論や方法論から入ったのではなく、哲学を文学や哲学を学ぶ途中で心理学に興味を持った人間です。  そもそも大学の基礎課程で受講した「哲学」の授業で、教授が「これから皆さんは哲学を学ぼうとしていますが、私はあと数年もすると哲学という学問がなく

はじめに(3)

「幸せに生きる」とは? Ⅱ.心理学的に「幸せに生きる」とは? 私は文学専門を専攻していましたが、そこから選択科目で哲学系や心理学系の学問を学びました。 楽しくなって転科も考えましたが、私の在籍していた大学では哲学を専攻するにはアラビア語を読めるようになることが必須だと言われ、配られたアラビア語の一覧表を見て心が折れました(笑) ※原書に近い表現を読むようにという意図でした。いじわるじゃないです(#^.^#) そもそも心理学の道に進むとはそのころ思ってもいなかったので、今

はじめに(4)

ポジティブ心理学(well-being)・コーチング的アプローチで考える 心理学の中でも「幸せに生きる」ことを考えた時に注目する分野は、ポジティブ心理学という分野だと思います。そして、それを実践する方法がコーチングなのだと思います。 学生時代から人に教える仕事をしていたので、ずっと「どうしたら理解がしやすいのか」「どうしたら目標を達成できるか」を考えていました。 特に、家庭教師から教える仕事を始めましたが、その時は教材はあってないようなものだったので、途中からはプリントを

1章 「幸せに生きる」とはなんだろう(1)

「生きる目的」「夢」は必要? 生きていくために「目的」や「夢」は本当に必要なのでしょうか? 私は「夢なんてないよ」「そんなの考えられない」そういう悲鳴のような声を、特に受験という現場で聞くたびに何と答えればよいのか悩んできました。 正直、ただ”生きる”だけなら必要ないでしょう。 そして達成できなかった心の傷の大きさを考えれば、そのリスクを冒してまで生きたくないという気持ちもわかります。 けれど、皮肉なことに人間は変化がないと精神を病んでしまうことが分かっています。 有名

1章 「幸せに生きる」とはなんだろう(2)

「衣食住」と自己決定 後で詳しくそれぞれについて詳しく書くけれど、人が「豊かに」生きるために必要な最小の要素は「衣食住」だと思います。 別に「高価(高級)なものを選べ!」というわけではなく、自分のお気に入りのもの(好きなもの)を選んだほうが良いのではないでしょうか。それはこの3要素は、もっとも生きることに近いところにあるのでは?と思っているからです。 衣服は、体毛が少ない人間には身を守るのに必須のものです。 それだけではなく、直接肌に触れるので素材によって着心地が異なる