第2回アドラーゼミの感想
今回も、リアルタイムでの参加ではなく、オンデマンド受講でした。
当初は参加することが大切だと思っていました。しかしオンデマンドで受講すると、自分のペースで学習ができることと、聞き逃したり、もう一度確認したいことを巻き戻しができるので、学習教材として、とても良いです。
さて、今回のゼミでも、多様な意見がでました。 アドラーと他の心理学者の関係。共同体感覚の定義。アドラー心理学のウエルビーイングについて。
また、興味深い近況として、ゼミ生からあった話では、ご自身が現在大学で受講している発達心理学の授業の中で、ヴィゴツキーの発達理論(発達の最近接領域)の教材が難解で理解はできるけど、納得がいかない。ということでした。
そこで、今回は、この理解と納得ついて書こうと思います。
確かに、心理学をはじめ、洋書を日本語訳にした本は読みにくいものが多いと思います。私も理解をしようと努力はするものの、納得いく領域にまで到達するには及ばないことがあります。
これは、頭の中でシミレーションして、何かに置き換えて納得できるように考えるのだけれど、実体験として納得がいかないからです。
そこで、いつも、そのような納得できない書物や初めて知ったキーワードは、とにかくググって、分かりやすい文章や事例を調べることにしています。それでも腑に落ちない場合は、他者に教えてもらう場合もあります。
具体的な例を挙げると、向後先生の教える技術の際にベイズ理論の例で出された、モンティーホール問題があります。 この問題は、三つのドアから当たりを的中させる確率問題です。 具体的に言うと、最初に選んだ3/1の確率のドアから、司会者が選んだ外れのドアを開けたあとに、自分が選択したドアを変えると、3/2に確率が上がるという問題です。
この問題は、当初、向後先生が口で上手く説明してくれても、どうしても3/1から3/2に変わるというのが納得できませんでした。 しかし、実際にトランプを使って実験すると明らかに有意差がでるのです。それでも体感として理解はするものの納得する領域にはいきませんでした。
そこで、他の人から「トランプの数を100枚に増やして、最初に1枚を自分が選んで、残りの外れの98枚を司会者が開けたあとで、もう一度選択を変えますか。と言われたらどうですか?」と言われ、やっと納得できました。
多分、私が思う理解とは、数式や公式、歴史の出来事、事象について知識として知っている範囲だと思います。一方で納得とは、腑に落ちて応用や人に説明できることだと思います。
今回のゼミでは、向後先生も仰っていましたが、もっと分かりやすい書物を探して読んだ方が良い、というお答えでした。
このお答えには私も納得で、向後先生の講義を受講する前は、難解な書物を何度も読んで理解することが大切で、理解できないのは私の頭が悪いせいだと思っていました。 しかし、向後先生の分かりやすい著書を読み、先生の誰でも理解できる、分かりやすい教え方を知ったお陰で、自分に理解しやすい学習方法も教わることができたのです。
アドラー心理学から、教える技術へと、話が飛躍してしまいましたが、これも向後先生流の学び方、学ばせ方だと思います。今回のヴィゴッキーの話は、以前に向後先生から学ばせていただいたので、良い復習にもなりました。
さて、次回は、ゼミの中で話題にされた、共同体感覚とウエルビーイングについて書こうと思います。