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伝統文化継承には、「透明性」×「ナラティブ」が重要。

ちゃし!ジャスミンです。

今回は、プライベートで映像鑑賞をしていて考えさせられた
「伝統文化継承」について、綴ってまいります。

伝統文化に触れるきっかけとなったWEBドラマ

何気なくお休みの日に観た、Netflixのドラマ「サンクチュアリ-聖域-」で、伝統文化の一片に触れることができたお話です。

「ドラマ?伝統文化と何の関係性があるの?」
と思われる方も多いと思います。そもそもサンクチュアリ-聖域-を知らない方もいらっしゃると思うので、少しだけ紹介をします。

『サンクチュアリ -聖域-』は、Netflixが日本で製作し、2023年5月4日より全世界で配信中の大相撲を題材としたオリジナルWebドラマ。主演は一ノ瀬ワタル。 

引用:Wikipedia

そうです。「相撲」を題材にしたドラマです。
相撲といえば、ジャスミンのイメージだと
「毎日、小学校から帰ると祖父が観ていたスポーツ」

しかし、このドラマに出会い、そもそも相撲を知っているようで知らなかったことに気づいたのです。
そして、このドラマを観進めるほどに「伝統文化継承」にうまく繋がっている気がする!と感じ、伝統文化継承のこれからについて考えました。

まず、伝統文化を私のように「知らない人」に「認知」をしてもらうことが、伝統文化継承のスタート地点だと思うのですが、ここに何かキーが隠れているのではないか?と仮説を立てます。

「認知」には重要なポイントがある?

「認知」と言っても、「ただ知ってもらう」だけじゃ意味がありませんよね。せっかくなら共感を生み、ファンを増やしたい。

一般的な広告やPRでも基本的には「良い点」にフォーカスを当てて訴求をして、認知拡大を狙いますが、生活者が持つ「情報の正確性」に対する知識量が、ここ数年でレベルアップをしている中で、「良い点」だけを見せても共感は生みづらい、ということは皆さんもご存知のことかとお思います。

それでは、どんなものが共感を生むのでしょう・・・?

透明性とナラティブ(物語る)がキーとなる?

どういうことなのか、一つずつ解説していきます。

透明性

「すべてを曝け出す覚悟」だとジャスミンは考えています。
今回のサンクチュアリでは、「え!そんなところまで描いて本当に大丈夫なの?」と思ってしまうほど、相撲の「聖域」について包み隠さず映像で露わにしていく。思わず没入してしまうほどの上手い物語構成をしています。

相撲の良い部分だけ切り取るのではなく、業界の厳しさや角界の政治的な動き方、体罰的な泥臭い教育(強くなるためには必要な稽古ではある)、女性禁制の土俵、部屋内で繰り広げられる上下関係など、「本当に今の時代なの?」と思うようなことが未だに続けられていることなど、全8話の中で「聖域(土俵)」がどのようにして守られているのかが、体感できる内容になっている。

ナラティブ(物語る)

主人公の心の声、また周辺の登場人物の心の声はあまり多く語られません。視聴者側が、心の声を自由に読み解く余白があるのです。
これは、映像の構成としても素晴らしい手法だと思っています。

悪態をつくことや暴力的な言葉を発する主人公と厳しい周りの先輩たち。しかし、表面上には出てこない人間らしい心の声が想像しやすいような設計になっている。感情移入がしやすく、共感を生みやすい。
例)見る側「このシーンでは〇〇って思っているんだろうな・・・」

結局、何が伝統文化継承につながっているの?

ずばり!こういうことなのではないでしょうか?

透明性とナラティブを持ち合わせた物語で、
ドラマとしての認知だけでなく、国技である相撲の認知を拡大し、
ファン化へのきっかけづくりができている。

伝統文化もビジネスと同様、利益がなければ継承されていきません。
力士の存続という観点だけでなく、観覧層の減少という課題もあります。
相撲のファンは高齢層が多く、若年層のファンが獲得がなければ、この先、衰退の一途を辿ってしまいます。

そのような中で、サンクチュアリは、ネットフリックスという若年層が多いマーケットで訴求をして、「相撲ってかっこいい」と感じられるような物語、透明性のある伝え方で、多くの人の心を掴んでいるのだと思います。

・ネットフリックスという若年層が多いマーケットで訴求
・透明性のある相撲業界の伝え方
・視聴者が物語の余白を担うナラティブな物語設計

そして、いずれこのような循環を生むのではないでしょうか・・・?

視聴者を増やす

ドラマのファンになってもらう

相撲を好きになってもらう

国技館への来場者を増やす

利益向上

相撲業界が存続可能になる

私も、サンクチュアリをきっかけに、東京で行われる、9月場所には足を運ぼうと思っています。

日本伝統文化を次世代へと継承し、グローバル視点で世界に通用する「JAPANブランド」として、育成していく一手となればと切に願っています。

サンクチュアリへの賞賛、相撲への尊敬を込めて。

ジャスミンのプライベートでの仮説を最後まで読んでいただきありがとうございました!