見出し画像

海外にいることもヨガを教えていることも想像していなかった就活時代の私へ

自分の努力じゃどうにもならないことってあるんだ。

大学4年生の就職活動中に思ったこと。
応募した企業の全部に落ちて、一度持ち駒が0になったこともあった。
当時は「人々の生活がより豊かに、暮らしが楽しくなるようなこと」を仕事を通してやりたいと思っていて(今思えばかなりふわっとした志望動機だったから落ちて当然)、百貨店や生活雑貨小売店、広告業、不動産業・・など闇雲に受けていた。
受ける予定の企業がもうないぞ・・と思っていた矢先に、金融系の会社の一般職募集をリクルートサイトかなんかで見て、そこを受けたらトントン拍子に進み、無事内定をもらった。

B to Bの業務がメインの会社で、営業を補佐する事務職をやっていた。
自分の中では、目の前にいる人の人生や生活をほんの少しでも楽しく快適にする仕事がしたいと思っていたけれど、直接相手にするのは営業さんばかり。就職活動中に掲げていた「人々の生活がより豊かに、暮らしが楽しくなるようなこと」とはかなり遠い業界。
自分の仕事は誰のためになっているのか、届いてる人の顔が見えなかった。
何のために働いているのかもよく分からず、数字も苦手だった私は騙し騙し8年ほど勤めて、夫の海外赴任のタイミングで退職した。



仕事をしていた時の私は、運動不足解消のためにヨガを趣味で続けていた。先生の誘導に耳を傾けながら黙々と自分の身体を動かすヨガのスタイルが好きだったし、今も大好き。
疲れている時や、落ち込むことがあった時、ヨガの先生がレッスン中にぽつりと何気なく発する言葉が、自分の中にストーンと入ってくることがある。
その言葉のおかげで気づきを得たり、気持ちが楽になったり、元気になることが多々あった。
「まだ若いんだから、これからどんなポーズもできるよ」
「みんな色々あるから」
「ポーズが取れるようになると、楽しいでしょう」

ヨガレッスンに出た後の、身体が軽くなる感じ。
これからも何でもできるんだ、と心強くなる感覚。
自分の心がいまいちどこにあるか分からなかったのが、どっしりと中心に戻ってくる。

運動面だけじゃない、心にも作用するヨガの素晴らしさにどっぷりと浸かって、ヨガインストラクターの資格を取った。

そして海外帯同中の現在、オンラインレッスンのみだけれど、ヨガインストラクターとして活動をしている。
月に数回、画面を通して生徒さんにヨガを教える。
リピートしてくれる方も増えて、毎回レッスン前には「今日はどんなレッスンにしようか」「この人はこの筋肉が硬そうだから、このポーズを入れてみよう」など、生徒さんの顔を浮かべながら考える。



「人々の生活がより豊かに、暮らしが楽しくなるようなこと」
ふわっとした目標を掲げていた就活生の私。
その目標は自分の中にずーっとあって、時間はかかったけれど今、少しずつ叶えられている。
何のために働いているか分からず、先の目標も無く、ただ何となくOLしていた会社員時代には想像もしていなかった。帯同先のフィリピンでヨガインストラクターをしている。
生徒さんの生活をほんの少し豊かにできているんじゃないかな。
私がヨガの先生に与えてもらったものを、私も誰かに渡せるようになりたい。

いつかヨガスタジオを開いてみたい、という目標が最近は芽を出し始めている。
小さくていいから、そこに来てくれる人の暮らしを彩ってみたいなーなんて。
この先どうなるか分からないけれど、また数年後、あの時は想像もしてなかった!と思うことが起きるんじゃないかな?

いいなと思ったら応援しよう!