「シャイニング」上巻を読んだよ
スティーヴン・キング「シャイニング」を読みました。
今回は上巻の感想を話します。キューブリック監督の映画も有名ですね!
「フレンズ」をみていた時に、ジョーイの愛読書が『シャイニング』だというシーンがあり、そこから興味を持って読むことにしました。(ちなみに、彼は怖いシーンがあると、本をいったん冷凍庫に入れて冷静になってから再開するという独特のホラー対処法があります)
そして上巻の感想は......とにかく長かった...!下巻にむけてのベースづくりが大半を占めています。例えるなら「不思議の国のアリス」でアリスが白ウサギを追って穴に落ちるまでの話です。もう序盤も序盤。上巻では主人公のジャック(彼を演じた俳優ジャック・ニコルソンと同じ名前です!偶然?)の生い立ちや、家族関係、仕事、そしてなぜあのホテルで冬の管理人をするのかという経緯がわかります。
原作では、息子ダニーの超能力が詳しく描かれます。目を見れば相手のことがわかる能力のことを「かがやき」といいます。タイトルのシャイニングとは「かがやき」のこと!(母親が妙に勘の鋭いときがあるのも、このかがやきのせいだそう)
私のお気に入りのシーンが2つあります。
頭痛薬を噛み砕くシーンと、ラジオのシーンです。
ジャックがアルコール依存症なのは映画でも描かれています。彼が頭痛薬のエキセドリンをガリガリ噛むシーンがあるのですが、以前ミザリーを読んだときも薬を噛む描写がありました。(ミザリーでは「ノヴリル」という架空の鎮痛剤が登場)エキセドリンもノヴリルも強い苦みがあるのですが、心が鋭敏に研ぎ澄まされる感覚があり、インスタントにハイになれるそうです。シャイニングのジャック、ミザリーのポール。ふたりとも「3錠」噛み砕くのです。これはスティーブン・キングの意図なのでしょうか。そして読んでいる私もイヤ〜なシーンでは喉が渇き、口の中が苦く感じます。もしかして苦みと不快感を結びつけるホラーテクニックなのではと思いました!
そしてもうひとつ、カーステレオから音楽が流れるシーン。
クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルの「bad moon rising」です。陽気なメロディなのですが調べてみると、これからやってくる惨劇を予言しているかのような歌詞なのです。メロディとのギャップが怖すぎる!
冒頭で上巻は、例えるならアリスが白ウサギを追って穴に落ちるまでを描いていると書きましたが、実際に白ウサギが現れるのです!それはホテルのトピアリーです。(トピアリーとは低木の葉を刈り込んで動物などに見立てる造形物のこと)青々としたウサギのトピアリーが冬になり、白ウサギになるシーンがあるのですが、ここからが本番といったところでしょうか。(マトリックスでもネオが白ウサギを追っていましたね!)
というところで上巻が終了です。読み終えるのに3ヶ月かかってしましました。下巻はジェットコースターのようにテンポよく進むのを期待しています。見てくださってありがとうございました。
おまけ
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