ロシアのウクライナ侵攻が始まるや否や、広大・東大・北大など多くの大学が抗議声明を次々に発信。ウクライナ学生の受け入れや遠隔授業の支援に踏み切る大学も。
ロシアによるウクライナ侵攻が続き、日々悲惨なニュースが報道されていますが、国内の大学からは、抗議のメッセージや支援の声が続々あがっています。
いち早く、メッセージを表明したのは、広島大学でした。
侵攻が始まった翌日、まさに間髪入れずに抗議声明がホームページにアップされました。
大学の理念の最初に「平和を希求する精神」を掲げている広島大学だけあって、今回のアクションはとても早かったと言えましょう。
広島大学では、その後、緊急募金や、平和と持続可能性をテーマにした国際会議Hiroshima International Conference on Peace and Sustainability 2022(HICPS2022)も行われています。
東京大学も素早い対応でした。
東大は、「ウクライナやロシアと関係の深い教員、学生をはじめ、本学の構成員及びご家族が大きな影響を受ける可能性」があることを懸念し、ウクライナだけでなく、ロシアの関係者にも心配りをしています。
ロシアにも距離的に近く、ユーラシア研究が盛んな北海道大学は、ロシア国内のアカデミアにおける解決に向けた議論も期待しています。
さらに北海道大学は、このメッセージを、日本語のみならず、英語、ロシア語、ウクライナ語にも翻訳してホームページにアップしています。
紛争の当事者たちにちゃんと届いてほしい、という願いが伝わってきますね。
福島大学は、東日本本大震災の原発事故を教訓に、次のようなメッセージを発信しています。
東京大学、長崎大学、国際基督教大学、日本経済大学などは、メッセージ表明に加え、ウクライナの学生や研究者の受け入れもはじめています。
山梨大学はウクライナの学生に遠隔授業を提供するプロジェクトを発表しました。
島田眞路学長は「学びを決して諦めないというウクライナの学生の強い意志に強く心を打たれた。 学生たちの学問への情熱に応えるのは、教育者としての使命である。この取組みを全国の大学に広めていきたい」と述べています。
ウクライナの国立航空宇宙大学など12の大学で、大学院生を対象に授業を提供し、現地学生の状況を鑑み、オンデマンド形式で避難先でもネット環境があればいつでも受講が可能で、オンラインで担当教員へ質問する機会も設けること、講義の履修に対しては、本学が証明書を発行し、現地の各大学において単位認定することも予定しているとのこと。
棚から牡丹餅ではありませんが、思わぬ形で、交際交流・オンライン留学がはじまったとも言えますね。
このように、多くの大学からメッセージが発信され、支援の手が次々と差し伸べられていますが、東京藝術大学は、音楽といういわば“世界共通の言語”を使っての出色のメッセージを発信しています。
名バイオリニストとして知られる澤和樹学長自ら、ウクライナの作曲家シマノフスキの曲を奏でていますが、その音色には、ウクライナの人々に寄り添う気持ちと、彼らが長年築いてきた文化・芸術への畏敬の念が滲み出ています。
大学や大学関係者の想いが届き、
一日も早く平和が訪れることを願うばかりです。
#ウクライナ支援 #ウクライナ侵攻 #戦争 #大学 #抗議声明
#広島大学 #東京大学 #福島大学 #北海道大学 #山梨大学 #長崎大学 #国際基督教大学 #日本経済大学 #東京藝術大学 #音楽 #代々木ゼミナール #代ゼミ教育総研