名刺入れに込められたメッセージ!
僕は、中村裕記念身体障害者福祉財団で事務手伝いをさせていただいていた時期があります。
あっ、中村 裕先生については、以前「障害者スポーツの父」として紹介したことがありますから参照ください。
財団は中村の先生の意思を引き継ぎ、身体障害者のQOL向上に関する研究や活動に対して資金的援助を行っていました。
僕は先生と一度も面識がないのですが、先生の奥様や息子様(と言っても僕より年上です)との出会いがあり、このような幸運に恵まれたと思っています。
ところが、当時の僕は社会人としての経験があまりなく、財団のお手伝いが務まるのか?全くと言って良いほど自信がなかったんです。
まさに、日々の勤務が戦々恐々…
そんな僕に、革製の名刺入れを差し出してくれた人がいます。
「辛島、これ!」
「えっ…いただいても良いんですか?」
「お~」
彼は財国の仕事を長い間担当しているらしくて、いわゆる僕の上司でした。
見た目は、時折ニコニコと笑顔を見せる優しそうな印象です。
仕事に関しても、親切丁寧に教えていただきましたし…
「こうすればもっと効率が良くなるぞ!」そんなアドバイスも惜しみなくしてくれました。
ところが、生憎覚えも要領も悪い僕はミスばかりで、おまけに体を壊して入院をしてしまいます。
(これじゃ~渡した名刺入れを返しやがれ!って言われそうだな…)
そう思いながら入院先の病院のベッドで横になっていたところ、なんと!彼がお見舞いに来てくれたようで看護師さんから面会室へ行くよう言われます。
「おい、大丈夫か~?」
「ええ、おかげさまで」
彼は数分ほど何気ない話をされた後、帰り際にこのようなことを言われます。
「な~やっぱり…これ以上働き続けるのは難しいんじゃないのか?今回の入院は仕事上の疲れやストレスが影響しているんじゃないのか?お前が負担なく働くことが出来る職場は他にあるんじゃないのか?」
入院の原因は、強烈片頭痛でした。
「いえいえ、大丈夫です!数日入院すれば全開しますので、またご指導の程よろしくお願いします」
「そうか…じゃ~そろそろ帰るわな…」
確かに、片頭痛の原因の一つにストレスが考えられるみたいです。しかしながら、今の職場環境だけの問題とは思えませんでした。
あっ!もしかして…
あの時、彼が言われていた「僕が負担なく働くことが出来る職場」というのは、健常の人が働く一般就労ではなくて、A型やB型のいわゆる障害者就労のことだったのかなと今思います。
僕は、そんな障害者就労の経験がないため実際のところどうなのかはわからないのですが、一般就労よりは働きやすさがあるのかもしれません。
健常な人の働く一般就労が、障害者就労よりも秀でているとは思っていませんが、健常な人に中に障がいのある僕が飛び込んでいく中での難しさはあるのかもしれませんから、彼はそこが負担ではないかと言いたかったのかも?
…
「だからだった」のかな?
そういう難しさに対して…負けないで立ち向かって頑張れよ!
俺は応援しているからな!
彼があの時渡してくれた名刺入れには、そんな思いが込められていたのかもしれません。
いかがでしたか?
今回送った「僕からの手紙」が、何らかの形で、みなさんのプラスになれたら、とても光栄です!
読んだよ〜ってことで、スキを押してもらえたら、今後書いていく励みになりそうな気がします。
できましたら、これからもたくさん手紙を送りますので、どうか目を通してほしいです。
サイトマップまでいかないかもですが…趣向が似た記事を集めた各マガジンの紹介をします。(クリックしてください)
覗き方?の参考になればうれしいです!
伝えたいメッセージをみなさんへ〜