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ヒトは「他人と同じものを見つめる」サルとして進化した〜ジョイント‪·‬アテンションの本能 #Shain Ⅰ


愛とは互いに見つめ合うことではなく、共に同じ方向を見ることだ。” ───アントワーヌ‪·‬ド‪·‬サン=テグジュペリ


・進化心理学とは何か?



✔︎〝白目〟の存在理由



ヒトの〝白目〟は何のためにあるのか?


不思議な質問かもしれない。だが人間にとって当たり前のカラダのデザインが他の動物種にとってはちっとも当たり前ではないということはよくある。そこに解明すべきワンダー(謎)が生まれる。

自然界のアニマルをよく観察してみると、彼らには黒目があるが白目はない(あるいはその面積が非常に狭い)。動物たちの目はギョロリと動くが、黒い眼球の周りを黒い膜が覆っているので、間近で見なければどの方向を見ているのかが分かりづらい。まるでサングラスをかけているかのようだ。

(ブライアン‪·‬ヘア & ヴァネッサ‪·‬ウッズ著、藤原 多伽夫 訳 『ヒトは〈家畜化〉して進化した 私たちはなぜ寛容で残酷な生き物になったのか』より引用)


人間の俺たちがサングラスをかけて街に繰り出してみて気づくことは「自分がどこをみているのか誰にも察知されない」ということだ。これはイイねえ、と思う人もいる。他人をジロジロ見ているのがバレないというのはじつに気分がいい。オンナの胸や長い脚を見放題だ!そんなわけで日差しの届かないショッピングモールの屋内に入ってもかたくなにサングラスを外さない変態野郎がいるわけだ。


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