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創作する人、必読!『荒木飛呂彦の新・漫画術』が教えてくれるもの(ジョジョの奇妙な冒険)

こんにちは!こんばんは!お疲れ様です。

いつも読んでくださる方、通りすがりの方も、
本日は遊びに来てくださり、ありがとうございます。

今日は、「書評」の回です。

ジョジョが大好き

ジョジョが大好きで、荒木先生の頭の中を知りたくて漫画を書いたことがない私がこちらの本を買って読んでみました。

結果、荒木先生の「創作の本質」が学べました!!

📖 書籍情報

  • タイトル:『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』

  • 著者:荒木飛呂彦

  • 出版社:集英社新書

  • 出版年:2024年 11月

なぜこの本を選んだのか?

選んだ理由

「悪役が魅力的な漫画は面白い」
これはなんとなく知っていたけど、この本を読んで初めて「実際に作るには何をするのか」を知りました。

ジョジョが大好きな私。でも、漫画を描いたことはない。
それでも、「荒木先生はどんな思考でジョジョを描いているんだろう?」と気になり、この本を手に取りました。

結果、予想以上に面白くて驚きました。
漫画家じゃなくても、創作をするすべての人に刺さる内容だったんです。

お気に入りの章

  • すべての要素は「同時進行」で行われる

  • 社会の悪を学ぶ

  • 編集者は「敵」じゃない

すべての要素は「同時進行」で行われる

荒木先生は、王道を歩むために基本四大構造(①キャラクター ②ストーリー ③世界観 ④テーマ)というものを設定しています。かっこいいヒーロー、おもしろいストーリー、素晴らしい世界観、作者の描きたいテーマがあることが世代を超えて愛される漫画になるとおっしゃっています。裏を返せば、違和感のある漫画には基本四大構造のどれかのバランスが崩れているというわけです。

基本四大構造

  1. キャラクター

  2. ストーリー

  3. 世界観

  4. テーマ

「基本四大構造」が融合するように常に意識して、すべてを同時進行で一体化させていく。

素晴らしいキャラクターが生まれれば、それに付随して面白いストーリー、素晴らしい世界観が生まれていく、、、なにか一つがハマれば、一気に全部がガチっとハマっていく。そういう流れで創作をしていく。

私も多少創作をしている身として、これはアイデアベースで何かを作っていく分野では必ずこの流れだなと感じます。すべては「同時進行」なことを意識しておくことで、創作で手詰まった時、何から解決するべきかイメージしやすくなるのではないでしょうか。

社会の悪を学ぶ

社会の悪を学ぶことは、悪役のリアリティを増すことにつながると荒木先生は言います。

今の時代を描いた作品、映画「ジョーカー」の主人公である若者アーサーは、後の「バッドマン」でのラスボスとなります。アーサーは殺人者ですから、本来は嫌悪される対象になりますが、格差社会で夢も希望も押しつぶされている彼の境遇からは、観客も「そうだよね、わかるよ」と共感できるものだったでしょう。だからこそ、あの作品内ではアーサーはヒーローになれたのだと思います。

このことからも読者の共感は、時代や社会情勢に影響されます。つまるところ、悪役とは、「思い通りに行かない困難」であり、「主人公が乗り越えていくべき何か」ということになります。社会の悪、つまりいじめなど理不尽な面を押し出していくことが魅力的な悪役につながると思います。

もし、、会社でプレゼンをしなければならない時、なにかを人に伝える場合、悪役の作り方、もっと言うと社会の悪を語ることは、とても使えます。悪役と一口に言っても、わかりやすい悪役でなくとも「思い通りに行かない困難」「乗り越えていくべき何か」を私達の伝えたいこと(テーマ)と共に盛り込むことで、立派なストーリーテリングを作ることができるようになると思います。

編集者は「敵」じゃない

新人の漫画家の中には、「ここができていない」「これはダメだ」と編集者から厳しいことを言われて、「この人は敵だ!」となってしまう人がいるかもしれません。けれども誤解しない方がいいことは、編集者はその原稿をよくするための指摘であって、別に漫画家本人を否定しているわけではないということです。

荒木先生は歴代の担当編集者のことを良き相棒として、読者との距離感をどこかつかみきれない僕をそれとなく導いてくれるとおっしゃっています。荒木先生も新人時代、編集者から厳しいダメ出しを山のように受けていたようです。しかし、だからこそ「ただ好きで漫画を描いているだけではプロにはなれないんだな」と学んだようです。

「好きなことはやろう。だけど、読者が楽しめないような独りよがりの漫画はいけないよ」

と徹底的に叩き込まれたそうです。

漫画家にとって最初の読者は編集者です。彼らが袋から原稿を出したとき、「お、これは読んでみたいぞ」と思わせるにはどうすればいいか、彼らに最初の1ページをめくらせるにはどうすればいいかと考えるそうです。

AIが仕事を奪う話でよく、「編集者はいらなくなるのではないか」という議題が上がります。しかし、今回、「漫画家にとって最初の読者は編集者」と学んだことで、AIじゃ編集者は務まらないなと思います。漫画に限らず、どんな分野でも良き相棒としての最初の読者(編集者)という存在は、お客さんを抱えている全員にとって有益なものなのでしょう。

私もnoteを書いている身として、編集者のような読者がほしいなと思いました。友達にこの記事の感想を聞くのも恥ずかしいので、ちょっとしたアイデアなのですが、マシュマロを募集してみようかなと思います。お気軽に質問お待ちしています!!

まとめ

ストーリーの作り方は、漫画家や小説家だけではなく、この現代人の心を動かすベストなツールだと思います。おそらくクラウドファンディングが流行った理由もそうでしょう。きっかけは、ジョジョが大好きで手に取った本ですが、長年第一線で活躍する漫画家・荒木飛呂彦先生の考え方を知るいい機会になりました。荒木先生の本、本当に面白かったです。

こんな人におすすめ

  • 悪役のキャラ作りに悩んでいる漫画家・漫画志望者

  • 創作を頑張っていて、荒木先生の考え方を学びたい人

  • ジョジョの悪役が好きで、先生の思考の裏側を知りたいファン

今回の本は、本来の読者層である漫画家や漫画志望者にとって、もちろんおすすめできる本なのですが、私の読者に「あ、わたし漫画家です」な人は多くないでしょう。漫画家に限らず、なにか創作を頑張っている人達にも学びの多い本だと思います。
ぜひ、手にとって実際に読んでみてください!!

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また次回もお会いできるのを楽しみにしています!

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ゆうさめ
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