皮膚感覚

何を話したかほとんど覚えていない
実はそれは本当はどうでもいいこと
だったんじゃないかなあ

そこにあって1番大事なものは
むしろ我々がそこで何かを共有していたという
物理的な実感だったと僕は
そう思うんだ

村上春樹


人間が深く自分の存在を
確かめたい時に
触覚が大事になるのではなかろうか
触れることが完全に心の接触になっているから
我々も心を動かされるのだ

河合隼雄


目で読み耳で聞くだけでは駄目で
それに触れないと人はそれを知ることはできない

そういう出来事がこれから世界で起こっていく

今、視覚聴覚が揺らぐ時代に入って
直感の共有こそが実感の体験になりうる

触感がなければそれは体験にならないという
そういう時代に入ったのではないだろうか

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