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僕のPERFECT DAYS

朝、4時半に起きる。寒いので寝巻の上に上着を羽織ってから階段を降りる。給湯器に水を入れコンセントを入れる。トイレに行き用を足してから鏡の前で寝ぐせを直す。仏壇の前に座り線香をあげて、りんを鳴らす。


水が沸騰するまでもう少し。お気に入りの雑誌を1ページだけ読む。インスタントコーヒーを作って自分の部屋に行き椅子に座る。パソコンの前で自分の時間を過ごす。


玄関で財布と鍵束をポケットにつっこみ家を出る。夜明け前の薄暗い空を見上げて少しだけ微笑む。駐車場までの坂を下っていく。


仕事が終わり駐車場に車を停める。家までの坂を上っていく。空を見上げると星が輝いている。明日に思いを馳せると、今日と同じ1日が思い浮かぶ。この一連の動作と気持ちが毎日くり返される。


べつに同じような毎日だからと言って悲観はしない。さりとて、そんな日々にこそ喜びがあるとか楽観もしない。ただやるべきことがあり、それをやる。


昼休みにスマホに残したメモを歩きながら見直す。


「上り坂で見上げる空は
僕から離れていく

下り坂で見上げる空は
僕に近づいてくる」



悪くない。全然悪くない。よく出来てる。よく出来てるよ、僕。僕はよく出来てる。

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