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熱中する道徳授業をつくる!対立を生む授業展開!

 さて、今回は道徳科に関する授業づくりについて考えていきたいと思います。みなさんは道徳の授業が得意でしょうか。それとも苦手といえるような教科でしょうか。胸を張って「得意な教科は道徳です」と言い切る先生は少ないように感じます。その1つの理由として私が考えるのは「指導書通りの授業内容」に問題があるからだと考えます。問題と言うと少し語弊があるかもしれませんが、私自身の実感としてよほど育っている学級でなければ指導書の内容から深みをもつ授業展開にもっていくことは難しいと感じています。ここではっきりさせておきますが、もちろん、静かに教師の発問について吟味し考える。それは間違いなく良い授業です。しかし、ここには大きなハードルがあり、再現性がかなり低いように感じます。とすると、まず目指すべきは「子どもが自分の考えを伝えたい」「他の人の意見を聴きたい」というような表面化できる部分が大切なのではないでしょうか。それは議論であり、討論であり、対立であり、意見交換でもあります。その「やりとり」が生まれるようにしていく必要があるのです。

①指導書の発問を参考に・・・しない。

 少し穿ったような言い方になりますが、私は指導書の内容を参考にしません。今までは指導書の発問と同じような発問ばかりを行っていた時期もありました。しかし、それではあまり上手く授業が進んだ覚えがありませんでした。もちろん授業としては成立するのですが何か深まりが感じられないような授業になっていました。初任の先生や授業の進め方が検討もつかない方にとっては指導書はとてもありがたい存在です。しかし、少しレベルアップしたい先生にとっては結果的に「指導書に書いてあるし、この発問で間違いないな」というような思考につながってしまうと感じるのです。であれば、自分で考えた「あまりうまくいかなかった発問」を続けていくことの方がよりよい発問につながっていくのだと思うのです。少し前までは「意地でも指導書の朱書きは見ないぞ!」なんて意気込んで授業づくりをしていました。そのような意思が少しずつ自分の中で上手くいく授業づくりの助けになっていったのだと思います。もちろん「道徳科における良い授業」の定義は人に世よって違います。私は子どもたちが活発に自分の意見を交流する姿を理想としています。私の考えの中ではこの方法がベストだったような気がするわけです。

②意見の対立が生まれる場所を見つける

 私が授業で意識していることは「意見の対立はどこで生まれるのか」ということです。教材によっては教材内の内容から対立が生まれるものもあれば、教師が教材を離れて発問をもってくる必要があるものもあります。対立というと聞こえが少し悪く感じる方もおられますが、そもそも道徳的な考え方が1人1人違うのは当たり前です。その考え方をもとに「自分はどっちよりの考え方になるのかな」と判断することは至極当然なことなのです。意見が割れることによって、お互いの妥協点を探っていきます。人間関係のコミュニケーションでもそうでしょう。意見が対立した際にはお互いの折り合いがとれる個所を見つけていくはずです。その個所を探ることで新しい発見も生まれていくのだと思うのです。AとBについての意見を考える中で新しいC点という視点が生まれていくこともあるかと思います。単にAかBかのどちらが良いかを考えているわけでなく、新しい気づきを考えているんだという感覚が大切になってくるのだと思います。教材の中でその部分がどこにあたるのかを考えるのが、教材研究のポイントです。極端な話、その1点だけで授業が展開していくようなものであればそれはそれで良い授業だと思います。

③教師の役割り

 私の役回りを紹介させて頂きます。

・基本的に教師はファシリテーターとしての役割り
 子どもの意見を参考に、子ども同士の意見をつなげていくことを意識しま 
 す。
・少人数意見からの発表
 人数が少ない意見から発表をします。
・自分と違う意見の良い部分を発表
 相手の意見の中で参考になる意見を発表させます。対立意見への寛容な
 態度を養う必要がありま。
・○○の意見に対して、みんなはどう思う?
 常に全体への投げかけを考えいます。その都度グループで話し合いをさせ 
 るなど、1人1人の意見発表の機会をもちます。
・何か良い案はないかな?
 ある程度のまとめの段階で新しい気づきをまとめていきます。そのままの
 意見でも良いですし、新しい気づきがあればそれを尊重していきます。

④終わりに

 私なりの道徳授業の内容をお伝えしました。もちろん、大前提として内容項目に迫るものである必要があります。しかし、指導書の内容に縛られるのではなく、自分のアイデアをどんどん授業に取り入れていくことが道徳の授業が活性化していくきっかけとなるように思うのです。試行錯誤を重ねて、自分なりの道徳授業をつくっていきましょう!!

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