言えなかった名言
「寒いって言ってたくせに」
アイスモナカを体の正面に持った僕を
見上げて君は言った
長い雨が止んで
肌寒く感じていたのは
冷え性の僕だけで
家のみんなは
必然の儀式のように
自分のアイスを食べた
それをを見ていて
誘われてもいないのに
アイスを食べたくなったけど
僕には自分のアイスがなかった
それで
君が明日か明後日に食べる用の
アイスモナカを見つけたのだった
よかった
食べていいんだ
ダメなときは
「食べてもいいけど今すぐ買って来て」と
必ず言うから
だけどやっばり体が冷えて
反省をして後悔もした