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今日こそ30分で終わろうと 草花の手入れを始める ふと気になった 生い茂ったレウコフィルム 剪定しよう いい雲が浮んでいるし 風はない 剪定バサミとノコギリで パチンパチン ギコギコギコギコ パチンパチンパチンパチン ギコギコギコギコギコギコギコギコ ゆうやけこやけで ひがくれて〜 ああ またやってしまった 三時間三十分経っていた
ひとつの事に気を取られている間に イタズラ好きの妖精が すっと入り込んだのだと思う 草花の手入れを 30分だけしようと思っていた 始めると ここもあそこも気になる そんな間に妖精がやって来て 僕の時間を止めた ゆうやけこやけで ひがくれて〜 この辺りでは午後五時になると この歌のメロディが流れる 三時間も経っていた 小さな虫が僕の視界に纏わり付いて すぐに何処かに消えた
窓があれば すぐに近寄って 開けられるなら大きく開けて 風を探す すっと背中に近づいた人が 窓を覗いて 何が見えるの?と 僕の心も覗こうとする そしてみんな 何もないねと言って 僕の背中から離れる 何も言わず じっと待つ人にだけ 見える景色が こことあそこにある
「もうすぐ晴れるよ」 小雨の雲まみれの下を 帰った僕に言う 「え〜、この空見てよ。 信じられないなあ」 ところが五分ほどで晴れてきた 「ほんとだ凄い。なんで?」 「オマジナイ」 「えっ、それ教えてよ」 「十年遅い」 「早いじゃなくて遅いのなら しょうがないね」 「ない」
自分のやり方が正しいと 思い込んでいる人は ちょっと違うんじゃないかと 言われた瞬間に反発するし どうしてみんなはこうしないのか 馬鹿じゃないのかと憤慨する みんなの為を思って みんなが楽になるようにと 真面目に思ってる善良な人だから 厄介だ その人が幼児だったら なんの問題もなく 微笑んでしまえるのに もっと広く大きく深くなりたい
仕事終わりにリーダーから あれもこれもと仕事を振られて 10分ほど就業時間を過ぎた 気にしないでおこうと思っても なんであの人はいつもこうなんだと 心のささくれが起き上がり ちくちくと内側からつつく それが収まるまでに 8時間もかかった 押したらすぐに効くような スイッチが何処かにあると 思うんだけど 次までに見つけておかないと あの人を嫌いになってしまいそうだ
ちょっとした不注意だった でっかいマグカップに なみなみと注がれたルイボスティー 人差し指が触れて マグカップが揺れて ルイボスティーが溢れて 太ももに落ちた 熱! 熱いよ熱いね痛いよ痛いね 昔はこんなドジ野郎だった 年を食ってやっと ドジをしない野郎になれたのに もしかしてこれは 毎朝やっている 若返りのオマジナイの効果か
一日がセピア色に染まるその時 人はちょっと人に疲れて 空を見上げる 思い出した懐かしさは 何処に置いてもいい 高い天井の下の 大テーブルで飲んだコーヒー あの店はもうない 古い畳に寝転がって 揺れるカーテンをずっと見ていた あの家はもうない ジャングルジムのてっぺんに座って 園庭で遊ぶ友を眺めていた あの人見知りの園児は 今も肝心な場面でひと言が出せず 目を伏せてしまう みんな繋がった一本の道だった
ホテルの左側の小さな砂浜で シーグラスを探すつもりだったけど 山に来てしまった 置き物みたいに じっと座っていると 夕焼けが始まった トンビが飛び交って もう帰りなよと促す 行きで2回 帰りで1回 足を滑らせた 次は滑らせないようにしたい 目標ができたことは嬉しい 11月の高い空は何も語らず ただそこにあって 風に吹かれていた
高津子山山頂から 緑色の逆S字の松林の左側は 昔は砂浜だったらしい 今は工場がいっぱい並んでいて 人間の力は凄いなと思う 小学校で遊ぶ子供たちの声が こんなに遠くまで届いている とても楽しそうで ずっと聞いていられる 子供の力はもっと凄いな
この階段に腰を下ろし 佇んでいると 「さっきからずっとそこに 座っていましたか」 年配の女性が声をかけた さっきすぐ横を通ったのに 気付かなかったらしい 「影が薄いもので」 「いえいえ、私こそ年を取って 視野が狭くなってますから」 その人は山頂から四方を眺めて 視野が広くなったから 僕を見つけたのだろう
草花に水遣りをしていると 何かがピョンと跳ねた よく見るとバッタだった ちょっと前に見た時は ほんの2ミリほどだったのに 1センチほどに大きくなってる あの時の君じゃないとは思うけど そういうことにしておいてほしい 楽しくて 誰かに迷惑かけたり 誰かが嫌な思いをしないのなら それでいいんじゃないかと思う 正解とか間違いとかの輪の 外側で生きられたら 毎朝 空がどんな色でも 美しいと思ってしまうだろう
秋の曇り空の下では 街が色を失う だから紅葉してくれるのか 思ったよりも地球は人間を 歓迎してくれてるのかも知れない そうじゃないと言う人が 増えてきているけど 無邪気にそう思う方が 微笑ましくないですか
仕事が始まって10分で まるで10時間働いたみたいに 疲れてしまった それでもいつものように 仕事をこなせるのは 身体だけが重く 心は軽かったからだろう こうなると手段は さらに心を軽くして 身体を持ち上げてもらうしかない ちょっと前に観たアニメで僕が いかに感動して心震えたかを 同僚に熱く語ると ほんの少し 身体が浮き上がった
3分遅れて家を出た 職場まで自転車で10分 時間を取り戻すには かなりのスピードで ペダルを回さなきゃならない 見慣れた景色が あっという間に残像に消えて 足は重くなってくる いつもすれ違う人達が 見知らぬ人と入れ替わってる どうしてこうなったかな まあいいか こんな日もある 職場にはいつもの時間に着いた
久しぶりに会った人の 雰囲気や言う事が ガラリと変わっていて 驚く事がある それが自分だったら ガラリと変わったのが 自分だったら何を思う 落ちた花びらを掃くとき 悪戯っ子のような風に いつももて遊ばれる なのに今日 ふぅっと吹いた風が 落ちていた花びらを二つ飛ばして 持っていたチリトリの中に入れた 風も変わるんだ