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2022 スパルタスロン(〜スパルタ)

ラスボス

CP61(199km)から最後の急な登りが始まります。
傾斜もすごいけど日陰が全くなく背中から太陽が照りつけ、足元から熱気が昇ってきます。
初日も暑かったけど今日はさらに暑い。ここは内陸の方だからかな。やっぱり海沿いはそれでも涼しいのかもしれない。(結局この日は36℃行ったらしいです・・)

だいたい約3kmごとにCPがあって最初は贅沢だなあと思ったけど、これくらいの間隔でないと脱水になりそうなくらいやばい感じです。
CPに着くとまず水を腕や首や頭にかけて、水分補給してボトルに水と氷を入れてもらう。その繰り返し。でも次のCPに着く前に全部乾いてしまう・・・ボトルの水はお湯になってしまう。そんな感じ。
氷の用意はたくさんしてあるようでしたが、とにかくランナーが氷に殺到するので次々補充してもすぐなくなってしまう。サポートをつけてる人はサポートが途中のスーパーとかで氷を買っているのか袋にたくさん入れて背中に詰め込んで走ってる人も。地面に落ちている氷を拾って帽子の中に入れているランナーもいました。切ない・・・というかそんなこと言っていられない。

しかしずっと上りだと思っていた道が意外と下りもあって、なんだー上ってばっかりじゃない!と喜んでいたんですけど、膝が痛くて思い切り走れない(涙)
せっかくの下りなのに。膝を庇っているのか左股関節まで痛くなってきて、指で走りながら押してマッサージ(笑)。はい、できることはなんでもやります!


アップダウンを繰り返しながら灼熱の中を走っていると、ランナー同士に仲間意識が生まれてくるのか・・・みんな走りながら声をかけあっていきます。
たくさん袋に入れた氷を分けてくれる人、ビニールに入ったスイカを持って走っていたランナーも1つ分けてくれました。
「初めての人引っ張るよ!」と数人のランナーを引き連れて走っていた人、極真空手の先生をしてるんだと語っていたギリシャ人ランナーとか。
暑くてきつくても1人じゃなかったから走れてたのかなあ・・・


スパルタの街が見えた

やっとMonument(CP 68・223km)に到着。最後の大きなエイド。
でもここから最後の大きな上りを経てやっとスパルタに向けて下っていきます。
やっとのことでCP 69に着くとそんなに余裕がないことがわかり焦る。
膝の代償は大きかった・・・しかもこの先ずっと下りかと思ったらそうでもなく、しかも下りは響いて痛いこと痛いこと。でもとにかく走らないと!

最初はもう下りならエイドは飛ばしてもいいかと思っていたけど、暑すぎてスルーなんてとても無理でした(笑)。
とにかく水をかける、コーラとオレンジジュースを交互に飲む、それだけで走っていたような。あと何キロ残ってるのかなあ・・・よくわからないなあ・・・
最後から2つ目のCP 73ではぐったりイスに座ってるランナーや、スタッフも暑くて扇ぎながらグロッキーになってる。あと2つ!

最後のCP 74に近づくとスパルタの街が見えてきました。
高速の下を通って橋を渡って。最後のCPからフィニッシュまで2.2km!
もうすでにゴールしたかのようにスタッフに祝福されながら急ぎます。

しかし、まさか街に入ってもまだ上るとは・・・
前の方にランナーが見えるのであれがコースだなと思いつつ着いていきます。
だんだん周囲の人たちから「ブラボー!」の声援を受けるようになり2回角を曲がります。


やっとレオニダス像へ

最後の角には日本からの仲間のランナーが。その先にもみんな出迎えてくれていました。こんなに仲間に迎えられるなんてかなり嬉しい。そして他の国のランナーたちも出迎えてくれる。ランナーに国境はないよね。
道の両脇にはホテルやアパートメント。上の階のベランダからも声援が飛びます。
歩道を歩く人も拍手しながら「Bravo!」ウルトラレースでここまで盛大に迎えられたことはなかったかも。ここまでの道でも車から盛大な応援をもらっていました。
自転車の子供たちがハイタッチを待っているので最後のハイタッチ。レース中に何回ハイタッチしたかなあ(笑)

途中からゲートがあって関係者だけが入れるようになっています。
いよいよ目の前にレオニダス像が近づいてきて階段を上って・・・
あれ?フィニッシュの計測マットはどこ???
なんと像の足元にあってみんな記念撮影をしているので見えなかったのでした!
スタッフが「ほらどいてどいて」とばかりに空けてくれてやっとマットを踏む(笑)しかもゴールの証であるレオニダスの左足へのタッチは順番待ち(笑)
速いランナーならこんなことはないんでしょうけど、やっと待って正式にフィニッシュできたのでした。35時間34分。

あ、その後は次回に続きます。

オリーブの冠と完走シャツとメダル🏅


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