今ここにいるのは
起きていて眠くもないのに、急に夢を見ているかもしれないと思うことがある。
先日の午前中、時間に追われながら仕事をしていて、一瞬そんな感覚に襲われた。
仕事をしているのはわたしか、それとも夢の中のわたしか。
怖いようで、あまり怖くない。でもなんとなく心もとなくて、居心地が悪い。
そういう時は何かをしながら少しずつ自分を取り戻す。たとえば仕事。いつもやっている作業に集中。そのうちに、心もとなさもどこかへ消えるはず。だいたいのことは、忙しくしていればなんとかなる。暇だと余計な感情や感覚が入り込んできてしまうので、小さな違和感は忙しさで消してしまおう。
でも忙しすぎると、今ここにいる自分が消えてしまう。仕事に集中している自分は仕事の中に入っている。今ここにいるのは仕事、そして仕事をする人。わたしはどこかへいった。
そうやって自分がどこかへ消えてしまう時間がもしかしたらたいせつなのかもしれない。
ずっと、今ここにいる、が続くと疲れてしまうんだきっと。
だから夢の中にいるような気になったり、自分をどこかへおいやったりするのかもしれない。
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