第2回指圧私塾in奈良
第2回指圧私塾in奈良byならまち養生舎
令和5年10月29日
7月に第1回を開催いたしました、指圧私塾。
第2回を先週日曜日に再び大乗院庭園文化館にて開催いたしました。
今回は初回での手ごたえを加味して、定員を午前の部午後の部各8名様に拡充しての開催です。
前回と同様、名古屋からうめむら指圧院の梅村高史先生をお招きし、共催のかたちでの講座となりました。
第一回開催の様子はこちら↓
会場としている大乗院庭園文化館には一階にお茶室があります。
前回は二階の会議室での開催だったのですが、お茶室のたたずまいが素敵で、ここで梅村先生に指圧をしてほしい、それを私は遠くから見ていたい・・というような、よくわからない気持ちでの企画でした。
私は指圧の技術はもちろん大事だと思っていますが、そこに漂う氣をなによりも大切に想っていて、梅村先生の優しい氣とハーモニーを奏でてくれるような場を設定することが、指圧私塾の要であると考えています。
施術者と被施術者、参加者の方々すべてを和の雰囲気に包み込んでくれる安心できる空間で行うことに意味があるように思っています。
たとえば、マインドフルネス瞑想の会でも、オフィスビルの中でする場合と、山奥の禅寺でする場合、早朝の海岸、夕暮れの公園、他の諸条件が全く一緒でも、場がかわることで体験が変わることは、容易に想像できることだと思います。
できるだけ自然に近いところで、でもそれは制御不能な畏怖すべきような自然ではなく、おだやかで優しい、自分の身体のなかで起こっていることに注視できるような場であってほしいと思っていました。
そういう意味では、奈良はとても恵まれています。
自然に繋がる、季節感を感じる場が、日常と地続きです。
午前の部は、按摩マッサージ指圧師資格の有無にかかわらずの募集であったので、指圧に関するお説明をして頂く場として、梅村先生の指圧教室を2時間していただきました。
梅村先生は、とても細やかなお氣遣い、お心遣いをされる先生なので、教室開催にあたって、細やかな準備もしていただき、講義としてお話もされていましたし、和気あいあいとした雰囲気であったのですが、私に伝わっていたのは、静寂の氣でした。
静寂というと、厳しい静寂、特に道を極めるとか、道を探求する道場というものには、厳しさが不可欠なのかもしれませんが、梅村先生のご人格のなせる業なのか、厳しさは1ミリもないただただ優しいいたわりに満ちた穏やかな空間です。
そしてその背後では、私を含めて指圧の交換会でした。
私がふだん、患者さんにしている施術をそのまましています。
みなさん、私が主催するのは間違いと思うほどの、素晴らしい経験と経歴をお持ちのプロの按摩マッサージ指圧師さんばかりなので、そこはもう力んで、今まで以上の力を出そうと思ってみてもしょうがないので、技術の交流というより、氣の交流のつもりでありのままを感じて頂きました。
そして、受けて学ぶこともあれば、見て学ぶこともあるだろうということで、午後にかけては、参加者さん同士での手技交換の時間にいたしました。
今回は、関西伝統指圧、経絡指圧、浪越指圧の三流派が集まる交流会となりました。
もちろん、正統派と自認公認される先生もいらっしゃれば、私のように本来の流派の教えからは離れて、自己流になっている者もいるので、流派を代表して行われる交流会とは違うでしょう。
でも現役の、それぞれの臨床で培った知見を惜しみなく共有するという意味で、本当に血の通った、温かい氣の交流会になりました。
このnoteを読んで下さっている方々は、指圧師さんばかりではありません…というより、指圧師さんはごくわずかです。
教職、看護職、介護職、医療職、心理職…大きくくくると対人援助職といえる、「ならまち月燈」にも通って下さって頂いている層と同じく、ケアワーカーの方がとても多いです。
指圧がもっと皆様のお役に立てるよう、皆様にもっと身近に感じて頂けるようという想いでこのブログは書いています。
指圧は昭和の半ばから後半にかけて大ブームで、街には指圧と看板を掲げている院がたくさんあったそうです。
ですが、その指圧ブームの立役者であった浪越徳治郎師、私の尊敬する増永静人師といった大スターが亡くなり、その教えを直に受けた第一世代ともいうべきお弟子さんたちが高齢化するに伴い、指圧ブームは退潮となり、町では指圧を受けられる場を探すことが難しくなりました。
でも、指圧は健在です。
その時代時代の要請をうけて、また指圧師の個性によって、昭和の大スターと同じ施術ではない、もっと地味な、まったくインスタ映えはしない技術だけれど、指圧はこころとからだに効くのです。
今回お集りいただいた指圧師さんは、令和の時代に生きる人々のそれぞれのお悩みに寄り添った指圧ができる、それぞれに研鑽を真面目に重ねている等身大に今を生きる指圧師さんです。
もし、こころとからだに不調を感じたら、これは西洋医学じゃないな・・と思われたら、是非、今回の参加者さんの院のInstagramを掲載しておきますので、その指圧を受けてみて下さい。
指圧は技術の上手下手ではなく、氣の相性が大事な施術法だと思います。
近くでも合わないかもしれないし、遠くまで出かけるのが大変だと思われても、そのわざわざ出かけていくことに意味があるのかもしれません。
是非幸せな出逢いが、あちこちの院でおこりますように。
名古屋からご参加くださった石井智子先生@naginote_shiatsu
日本指圧専門学校の元教員でいらしていて、名古屋で指圧の交流会を開催されている先生です。
仏のようなお顔に、仏のようなお声をされていて、母として今は育児奮闘中でもいらっしゃるので、女性のこころとからだにこれ以上寄り添ってくださるかたはいないんじゃないかと思うほど、優しい優しい先生です。
ご主人の転勤が決まられて、1月からは岐阜県関市に居を移されることになりました。愛知県全域、そして岐阜県の方は超ラッキーです。
フットワークもとても軽くていらっしゃるので、ご相談すれば、どこで石井先生の正統浪越指圧が受けられるか教えていただけるでしょう。
京都からご夫婦でご参加くださったうちだ治療院さん@uchida_chiryoin
内田明日香先生は、私の専門学校時代の同級生、内田康介先生はそのご主人ですが、按摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師の4つの国家資格をお持ちのスーパー施術者です。
お二人ともとてもまじめで、誠実、絶対の信頼感と安定感があります。
京都のとても便利な場所にあるので、近畿圏の方はどこからでも簡単にアクセスできると思います。
大阪淀屋橋から二人で参加して下さったたる福さん
女性お二人で開業されていますが、男性もウェルカムです。
宮川先生が鍼灸師、按摩マッサージ指圧師で私の同級生、石田先生は鍼灸師ですが、アロマテラピーの先生でもあり、アロママッサージもされています。
場所がオフィス街のど真ん中ということもあり、現代人のオアシスとして施術だけでなく、有機野菜や、からだにいいものを頒布され、お二人のお人柄もあいまって、ほっと一息つける優しい温かい空間つくりをされています。
そして、言わずと知れた名古屋のうめむら指圧の梅村先生
お一人でされているので、今後ますます予約が取りにくくなると思われます。このレベルの指圧が、普通に街中で受けられることは現代の奇跡です。ピンと来られた方は早くに行かれた方がいいと思います。
梅村先生との第三回指圧私塾は、来年3月ごろ名古屋で初開催しようかとご相談中です。あまり大きな規模で行うと、会の性質が損なわれることを恐れて、今回ぐらいの規模での開催になると思います。
いつも告知を出すまでもなく埋まってしまうので、関心をお持ちの方は、どうぞ梅村先生か福田に、前もってお問い合わせください。
優先的にご連絡を差し上げます。
というわけで、第二回の指圧私塾も楽しく有意義に終えられたことをここにご報告いたします。
最後まで読んでくださって有難うございます。読んでくださる方がいらっしゃる方がいることが大変励みになります。また時々読みに来ていただけて、なにかのお役に立てることを見つけて頂けたら、これ以上の喜びはありません。