【詩】 アルコール
高そうな
おビール
貰ったが
アルコールの摂取も
酔いの感覚も
久しすぎて
半分と飲まずに
倦怠が追いついた。
数年前の今頃。
初めて酒を煽った時を思い出す。
苦労して空けた缶の
その妙な軽さに
戸惑いを抱いたのを覚えている。
大人はもっと
重量のあるモノを
相手取っていると思っていたのだ。
水で洗った缶の
鋭い金属の匂い
まとわりつくような
麦芽の暗香。
それらを遠ざけて
朝日が昇るのを眺めていた。
戯れに作った焼き菓子の余りは
孤独の証明だ。
僕は一昨日、22になった。
暦を区切っているラインを
意識せずに過ごしているから
気づけずにいた。
僕は22になった。
外は随分、
涼しくなったようだ。
僕は確かに
22になった筈だ。
そんな事実はナゼか
アルコールのように
僕の意識の中枢を
奪い去って行ってしまいそうな予感がした。
最近、昼夜逆転しているのでお酒を飲んで、詩を描きました。
朝日と共に床につく時のあの何とも言えぬ背徳感が、近頃薄れてきました。
これが決して良い傾向でないのは明らかでしょう。
何故なら、人とは太陽と共に文明を築いてきたからです。
もうねむい。
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