【詩】 Keepメモ

死に急ぐように
喫煙所へ向かう

僕の仕事デスク
同僚との会話
2万円ほど入った財布
自宅の鍵
読みかけの文庫本
買ったばかりの天然水600ml
スマホの充電器
終わらない仕事

それらは10階にあるけれど
喫煙所は9階が上等
タバコとライターだけ
僕に従う


1日には
人知れず落ち込む瞬間が必要で
そのためには
決まった場所が1つあればいい
僕の足元は気まぐれに
まだ開けたことのないドアを探している

もう24になるが
未だに人の目を見るのが苦手で
だからこうして
煙で視界を覆っている

誤解を解くための会話が煩わしくて
言いかけた言葉を飲み込む
使い慣れた文面に頼ることで
少し得した気分になった

会話が無ければ
煙の対流がよく見える
そんな些細な特典にどれほどの意味があるのか
解説する必要もないのが素晴らしい


今は見栄と方便で
辛うじて保っている



仕事がダルい。ただそれだけの詩です。
12から人嫌いは加速し続けています。
特にここ4年くらいの伸びはエグい。

今の僕が欲しいのは、単なる休日ではなくて、僕を知る人と関わらないで済む時間です。
僕は知人が少ないので、決して難しいことでは無いと思いますが、なかなかそうはいかないのが現状です。


未完成の詩
くだらない冗談
道端で見かけた草木の写真
ラジオで聞いた音楽のタイトル
いつか行こうと思っていたキャンプ場

先方に送るメールの下書き
仕事で使う映像素材
上司先輩からの指示
言われて傷ついた言葉

僕のLINEのkeepメモは変わってしまいました。
重要でつまらない物って、なぜこんなに多いのだろうか。


お疲れ様です
お世話になっております
かしこまりました
ご確認のほどよろしくお願いいたします
申し訳ございませんでした

そんな言葉ばかり打ってる。
もっと突拍子もない言葉を繋げたい。
リハビリ気分で詩を書いた。

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