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すっとこどっこい丸
2022年10月18日 01:14
眠れぬ夜は今日ではなく昨日の僕を布団の中で追いかける過去は僕ではない人の言葉で語られる屈折した光の向こう拾い損ねたものを探す景色は浅いまま自室と社会を行き来する答え合わせをするように白と黒を繋ぐ新鮮な空気の端と端に絡まった口唇になにか暴力的なものを感じて頭を掻きむしった。窓を抜けると鈴虫が影を何重にも重ねたような暗がりを引き連れて夜を下ってゆくところであった