集客も経営も、今のマネジメントに大切と言われている「価値観」、その本質は!?
「差別化が図れない競争ではエンゲージメントが大切だ。」
「これからはOne to Oneの時代だ。」
そんな言葉に触れたのは、もう8年前ほどになる。
各分野の産業も飽和状態の中で、どのサービスも似たり寄ったりな中、差別化が難しい時代。
だからこそ、一人一人のニーズに向き合い、対応する必要性がある。
そのためには機能的なベネフィットよりも、商品やサービスを通してどのような経験を提供できるかが大切で、その「経験価値」が商品やサービスと消費者の間で"絆(エンゲージメント)"を育み、ファン化を促進し、安定的な購買に繋げることができるのだ ー 。
それから時が過ぎ、2020年現在。
サブスクリプション(継続課金型)でのマネタイズによるストック型ビジネスモデルに多くの注目が集まりつつある中、ここ2-3年でやっとエンゲージメントの大切さがより広く認知されるようになった。
価値そのものよりも、まずはターゲットの価値観を把握・理解し、その価値観から行動や潜在ニーズを分析、付加価値を見定めサービスを設計開発し、提供する。
ペルソナ、カスタマージャーニーなどの手法が取り上げられ、多くの企業やビジネスマンが学び、集客マネジメントとして活用する時代となった。
では経営視点ではどうだろうか。
経営やチーム、その中で人事マネジメントの観点から捉えた時に従業員やメンバーとのエンゲージメントが大切なことは実は昔から変わってはいない。
しかし、市場の成長性を頼りにできた時代と比べ、今の時代は市場の成長性は限定的であり、なお且つIT化により変化のスピードも早い時代であるため、終身的な雇用保証や給与昇給保証を担保とした従業員やメンバーとの絆の形成は非常に難しい環境となっている。
そのため、1990年代に提唱(出版)されたビジョナリーカンパニーを参考に、理念とビジョンを掲げ、それに基づく事業戦略や人事戦略、組織戦略に取り組む企業も増えてはいるが、残念ながら形骸化している企業が多い。
形骸化している理由は単純に「理念やビジョンを外的(顧客など)意識で策定しているから」に他ならないのだけれど、理念やビジョンはそもそも価値観であり価値基準なのだから、外的意識で策定・用意したとしても、形骸化することは当然となる。
繰り返しとなるけれど、今は"差別化も図れず市場成長性にも頼れない"。
そしてIT化により情報リテラシーが高まり、変化も早く、多様なビジネス機会も用意され、個人の時代とも言われる環境の中で、従業員やチームメンバーなどの「ビジネスメンバー」との絆(エンゲージメント)を育み、生産性を高めるには、
価値観(基準)に基づくエンゲージメントの形成
は非常に理にかなっている。
企業や組織マネジメントであれば、事業や組織・人事戦略や体制、制度づくりの整合性を図る基準となり、また私利私欲を抑制し健全なマネジメントを図れ、そして、重要な決断の後押しにもなる。
個人事業の人にとっても、事業的な価値観を基準とし、外部を巻き込む力として活用でき、また個性をより明確に発信することが可能となる。
集客視点では「顧客視点」から、経営視点では「会社視点」からの価値観に基づく違いはあれど、価値観を基準とするマネジメントの大切さ、その本質は、
動機付け
に他ならず、絆(エンゲージメント)を形成するための必須のパーツとなっている。
そのため企業・個人に関わらずマネジメントに携わる方々は当然、これからマネジメントを勉強する方々も、集客及びサービスにしろ、経営や組織運営にしろ、動機付けを必ず意識してみて欲しい。
※もう少し深堀し、インサイドアウトやアウトサイドインについてや、インサイドアウトがもたらす良質なサイクルについても触れたかったけれど、別の機会にさせていただきます。
今回は以上です。
今後も経営視点に必要な考え方や知識などをnoteで更新していきます。
その中で、経営視点を持つ/または持ちたいと思っている、そんな学生や社会人の方々とできる限り多く繋がりたいので、noteやTwitterでのいいねやフォローをいただけると嬉しいです。