先生、アイスはまだですか
夢中で書いているブログも17編目に入った。
17と聞いて思い浮かぶものはあるだろうか。
そう、セブンティーンアイスだ。
なに?セブンティーンアイスを知らない?
きっと君は知っている。フェンシングの棒の上にきりたんぽがついたような形をしているアレだ。
セブンティーンアイスと言ったらタイム測定だろう。
そうだろう。
スイミングスクールに通ったことのある人は今激しく頷いているだろう。
そうだろう。
スイミングスクールにはセブンティーンアイスの自動販売機が置いてあることが多い。
もしくはセブンティーンアイスの自販機のある場所にスイミングスクールが出来がちなのかもしれない。
僕は土曜の午前中のスクールだった。
だからその時間に放送されていたアニメはほぼ知らない。
3年くらいやっていた気がする。
僕はスイミングがめちゃ好きだった。
3年もやれば1番早いコースで泳げる。
しかも僕はペースメーカーだった。そのくせ2番目のやつがめちゃ早かった。
名前も顔も忘れたがめちゃくちゃ早くて、なぜかペースメーカーが2番手から逃げる形で練習していた。
だから僕はそいつのおかげで上達した。
スイミングは先生が鬼畜すぎる。
何本泳がせれば気がすむんだマジで。
体が熱い。
手が湯葉だ。
ビート板が1番疲れる。あの板非効率すぎる。永遠に前に進まない。
プル(足には挟むヘチマ)は好きだった。
そんなことを思いながらスイスイスイムしていると、隣のレーンで平泳ぎの練習をしている子に脇腹キックを食らうことがある。
まーーーーーーーーじで痛い。
頼むから気をつけてくれ。もしくは一生平泳ぎしないでくれ。
クロールしている時に隣のレーンでバタフライをしているとウォーターがイントゥマイマウスしてくる。
息継ぎをしたのにそのせいで溺れかけるなんて皮肉な話だ。
背泳ぎは最後の10メートルがすごい長く感じる。
「プール伸びてね?」と錯覚する。振り返ると壁だ。
バタフライの覚えたての頃は完全に溺れている人にしか見えない。
溺れながら進んでくる友達めっちゃ怖い。
唯一未練があるとしたら、飛び込みの心地よさをもっと味わわなかったことだ。
大人になって飛び込み練習をする機会はない。全くない。
飛び込みたい。僕は飛び込みたいのだ。
入射角が浅すぎてお腹が真っ赤になったり、入射角が深すぎて水底にゴーグルをぶつけたり、飛び込みの勢いで水中でゴーグルがペロンとめくれ元に戻って発生するゴーグルアイボンすら懐かしい。
タイム測定の日にゴーグルアイボンをやってしまい、400メートル泳ぎ切った後に「目が死んだ」とだけ言い残してシャワーにダッシュしたこともある。
タイム測定の日はセブンティーンアイスを買ってもらえる。
それが楽しみだから、消毒された水たまりで意識が遠のくまで水をかいてその早さを競っているのだ。
何事もそうだが我に返った時点で負けである。
さあお楽しみのアイスだ。
味はもちろんソーダだろう。
そうだろう。
みなさんのお腹がアイスほどに冷えたところで、怒られる前に失礼する。
また会おう。
(決してこのダジャレが言いたいがためにスイミングを習っていたわけではない。事故に近い)