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「したから血が出るまで、の我慢。」: 日替わりコラムその58

おはようございます。
よたろーです。

したから血が出るまで我慢する

そんな経験はありますでしょうか?

痔?
イボ?
キレ?

それとも下血?

いやそりゃ医者いかないとマズいやつ。
大腸がんのおそれもあります。

というのではなくて、私がいいたかったのは、

舌から血が出るまで我慢する

ということです。

それでもまだ

なんのこっちゃ?

ですかね。

船長は血が出るまで舌を噛む。
The captain bites his tongue until it bleeds.

という言葉を紹介したいと思います。

聞いたことありますでしょうか?

こちら、アメリカの海軍の言葉とか、イギリス海軍だとか、いやいや山本五十六だとかとか、いろんな説を聞いたことがあります。
ネット上はアメリカ海軍説が有力のようです。

で、これはなんの言葉かというと、

権限委譲

についてです。

実際この言葉を取り上げているほとんどのサイトがビジネスとかマネジメントとか、それ系のものが多いようです。

その意味するところは、

一度メンバーに任せたら決して口出ししてはならない

ということ。

仕事を任せておきながら、自分の思うとおりの進めかたでないと途中でやたらと口を出すとか、期限に間に合わないからといって巻き取っちゃうとか、そういう中途半端な権限委譲あるあるはダメよ、という意味です。

わかっちゃいるけど実際は難しいですよね。

わかります。

ただそれを難しいから、といってずっとそのままでいるとどうなりますかね?

まぁまぁ、それはご自身の判断でやってもらうとして、気になってるのが本題とはそれるのですが、紹介した「船長は〜〜」の言葉の出もとです。

日本語のサイトで調べると山ほど出てきます。
大半が米国海軍の云々、ということが書かれていますが、いっさい出典が示されていない。

さらに、英語で「The captain bites his tongue until it bleeds.」をそのまま検索かけて、英文ページで検索結果を見ると、出てこない。
「bite your tongue(口をつぐむ)」引用、というのはたくさん出てきます。

中には

There are times you have to bite your tongue until it bleeds.” – Anonymous
(血が出るまで舌を噛まねばならないときもある)

https://fsmstatistics.fm/quotes-about-biting-your-tongue/


という出典不明の言葉があって、これがいちばん近い感じですが、海軍も船長も関係ないですね。

混乱しますね。

そして見つけました。
Google booksでまったく同じ表現が出ている本が!

本のタイトルはこちら↓

The Knowledge-creating Company: How Japanese Companies Create the Dynamics ...

こちらで見られます。


そしてこの本、原著は英語の本なのですが、著者は、というと…?!…!!?

Ikujirō Nonaka, Hirotaka Takeuchi

と書いてあって、これって…

野中郁次郎先生と竹内弘高先生

という日本を代表する経営学者です。

そして上記の本は、

知識創造企業

なんですね。


となるとですよ、いったいなんの話しだったか忘れていると思うので戻しますね。

いったいぜんたい、

The captain bites his tongue until it bleeds.

の出典元はなんだったのか?

野中郁次郎先生の本なのか、米国海軍はいったいどこにいってしまったのか…

謎が深まるばかりです。

まぁ出典はいいんですけどね。

権限委譲、覚悟を決めてやりましょう。

本日もおつきあいありがとうございました。

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