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「ミドル・シニアの力を、引き出せないマネジャーは…。」: 日替わりコラムその67
おはようございます。
よたろーです。
あなたは20年後、今の仕事を続けていたいですか?
なにを突然、って思ったかもしれませんね。
じっさい、迷ったんですよ、質問。
30年にしようか、50年にしようか。(え?そこ?!)
だってね、私は今50そこそこ。
30年にしたって80ちょい、じゃないですか。
なんかそのころって普通に働いてる世界な気がするんですよ。
50年足しても100ちょい。
あんまり死んでる気がしない。
そうすると20年ってあまりに目の前すぎるなぁと。
ここまでおつきあいいただいている、貴重で奇特なあなたがおいくつかは存じませんが、20年後は生きてる確率が高いと思うのです。
そうしたときに、
今と同じ仕事を20年後もしてると思いますか?
って聞いてみたくなりまして。
というのも、今の私の仕事の中には、老若男女いろいろな方々の働き方やキャリア支援がありまして、特にミドル・シニア層が比率的には高めかなと。
そうすると、みなさん元気なんですよねー。
そしてみなさん貢献意欲も高い。
ホントは。
ホントは?
と書いたのはですねぇ、どうも場面によるようなんです。
ミドル・シニアといっても50オーバー、60オーバー、の会社員の方々についてのことになりますが、主には。
研修場面ではこの層の方々とお会いすることは比較的少ないです。
主に会うのはこういったミドル・シニア層をメンバーとして抱えているマネジャーの方々や、同僚として方を並べて働いている中堅・リーダー層。
まぁそうすると彼らからしてみると、いわゆるマスコミが作り上げた、
「働かないおじさん」
像の印象を受けることが多いんですよねぇ。
曰く、
・新しいことに取り組もうとしない
・成長しようとしない
・自分のやり方にこだわる
・言うこと聞いてくれない
・自分のことしかやらない
……等々。
もっとひどい言葉がでるときもあります。
そういえば前に働いていた会社でも、ミドル・シニア層を今後どうしようか、というプロジェクトに参画してたことがあって、そのときも「余剰人材」なんていう呼び方してたのを思い出しました。
ずいぶんひどい呼び方だなぁ、と心のなかで思ってました。
(口には出さない優等生w)
というか、そのプロジェクトリーダーの人が50前後で、完全自分は勝ち組、みたいな顔して、
45歳以上の余剰人材をなんとかしないと…
とかって他人事。
アンタそっち側に落っこちる危険はないんかい、そんな言い方してて?
とずっと違和感を持ちながらやってたのを思い出しました。
このプロジェクト自体は具体的な施策としての結実はしなかったんですが、後年見事に私も余剰人材になって放り出されました(笑)
このときのおじさんのことは覚えてませんが、私が退職するより前にポストオフかなにかで余裕の余剰人材になっていたんじゃないかと。
まさに天ツバ。
と、話しがだいぶそれましたので戻しましょう。
会社ではそうやって冷たい目を向けられていることが多いミドル・シニアの方たち、私もそういわれているメンバーの方々と直接話す機会があるわけではありません。
ですが別の仕事の機会で、ミドル・シニアの方々と1対1で接することは非常に多くあります。
もちろん個人差はあるでしょうが、私が接する多く、いやほとんどの方はやる気に満ちあふれていますし、働きたい、貢献したい、という意欲も旺盛です。
正直に感じるのは、会社でこうやってちゃんと思いを引き出せてるマネジャーや上司って少ないんだろうな、ということ。
マネジメントって、ヒト・モノ・カネの限られた資源を最大限に有効活用することなわけです。
そしてのモノもカネも使うのはヒトなわけで、そのヒトをちゃんと使えないのはマネジャー失格です。
大事なことなのでくりかえします。
ヒトの力を最大限に引き出して活用できないのはマネジャー失格です
働かないおじさん、とか、おじいちゃんとか呼んで、けっきょく2・6・2の下からの2だから、とかいって切り捨てようとするのは怠慢、というかマネジメント放棄といってもいいと思います。
そんなこと言うお前こそほうがマネジャー失格ですよ。
そうはいってもなぁ…!
といきりたつ気持ちもわかります。
もちろんいろんな人がいるのもわかります。
でもあきらめたらそこで終わりです。
そこをいっしょに乗り越えてこそ、そのメンバーの成長とあなたの成長、そして相互の信頼関係が生まれるんじゃないでしょうか。
そしてそれがいつか会社を、社会を変えていくことにつながるんだと信じています。
(オチなし)
本日もおつきあいありがとうございました。