『飛沫』

深い深い水面に潜り込み
泡の音に耳をすませて
飛沫の中に溶けるように
そっとそっと 目を瞑る

波の囁きが耳をくすぐる
カモメの歌が耳を撫でる

暖かな波にさらわれて
どこまでも 遠く遠く流されて
いつかきっと
誰かの元へたどり着く

ひとりぼっちの旅だけど
この世界には
溢れるくらい人がいる

だから

いつかきっと
誰かの元へたどり着く
誰かときっと巡り会う

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