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腸内細菌と健康 〜#4腸内微生物と代謝障害〜

腸内細菌群集は、代謝障害の複数の側面の調節において重要な役割を果たしています。この調節は、とりわけ、微生物叢による多種多様な代謝産物の産生と、シグナル伝達経路を活性化または阻害し、宿主の健康に有益または有害である宿主細胞上の受容体との相互作用に依存しています 。

代謝障害:代謝活動あるいはこれを調節する機構が,なんらかの原因で妨げられて生じる病的状態をいう。ビタミン欠乏などによる栄養失調症,先天性の代謝異常であるフェニルケトン尿症や痛風など,内分泌系の障害による尿崩症,また肝臓疾患,その他肥満症やヘモクロマトーシスなどが知られている。

栄養素または代謝源およびそれらの派生化合物に従って、
腸内微生物叢によって生成される分子および代謝産物。

これらの相互作用に関与する細菌の代謝産物は非常に多様で、小さな分子から大きな高分子までさまざまです。それらには、SCFA (短鎖脂肪酸)などの細菌代謝の副産物、およびペプチドグリカンやリポ多糖類 (LPS) などの複雑な高分子が含まれます。


次回: SCFA(短鎖脂肪酸)について

参考文献:de Vos WM, Tilg H, Van Hul M, Cani PD. Gut microbiome and health: mechanistic insights. Gut. 2022 May;71(5):1020-1032. doi: 10.1136/gutjnl-2021-326789. Epub 2022 Feb 1. PMID: 35105664; PMCID: PMC8995832.


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