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誰もが認知症になりうる時代だからこそ、準備しておきましょう!
突然ですが自分の親が認知症なんじゃないかなって思うことが今後出てくるかもしれません。
そんな時のことを想定して少し記事を書いてみたいと思います。
ちなみに私の父親(今年85歳)は、そこそこの認知症ですが、進行が緩やかなので何とか母親のサポートを受けながら暮らせています。
認知症の種類について
アルツハイマー型認知症
脳血管性認知症
レビー小体型認知症
前頭側頭型認知症
大まかには4種類ありますが、この中で7割を占めるのが1のアルツハイマー型です。女性に多いと言われていますが、男性も結構います。脳の萎縮がCTやMRIではっきりと見て取れます。
まぁ、認知症の専門的なことは今回も厚労省のサイトが良くまとまっていますのでそちらをご参照ください
認知症は治らない
認知症と一口に言ってもそれぞれ症状が違います。
残酷なようですが、一般的に言って認知症は治りません。
ごくごく、稀に一過性の認知症症状の方が元に戻るということはあり得ます。極度のショックによるとか、一時的な脱水状態等や脳に強い衝撃を受けたというものです。
通常は、薬や環境で進行を遅らせるということが出来るだけで、劇的に改善するということはほとんど見受けられません。
早期発見、早期予防が大事
だからこそ、親が認知症になっているかどうかを早めに気づいてあげることが大切になってきます。
認知症の初期では息子や娘の電話で、日常的な会話だけをしているだけでは気づけないこともあります。
新しい記憶ができないことがあっても、娘の声ははっきりとわかり、孫の話をしてもきちんと対応できる場合もあるからです。
30分以上会話を続けていれば、「ん?なんか変だぞ?」と気づくことはあり得ますが、数十秒程度では気づかずに終わる可能性があります。
私の今までの経験で、以下のようなことがきっかけで家族が親の認知症を知ったということがありましたので挙げておきます。
こんな症状がないか気を付けてあげて
前に比べて、同じことを確認したり、言うようになった
自宅に行ったら同じようなものがたくさん買ってあった
お鍋を焦がした
水を出しっぱなしにしたため水漏れが起きた。水道代が一気に上がった
今までに見たことがない税金の督促状が届いていた
通帳の中の金額が一気に減っているのに何を買ったかはっきりということができない
鍵、保険証、通帳を失くしたと言ってきた
銀行の暗証番号がわからないと言ってきた
正しい日付を言えなくなってきた
自宅に帰れなくなって、親切な方や警察の方に助けられて帰ってきた
以前より怒りっぽくなってきた
いやいや、上記の内容の中でも後半はかなり深刻な認知症の症状です。ここまで行く前に気が付いてあげて欲しいところですが、3カ月以上連絡をしていないとか訪ねていないと上記のようなことになっていてもおかしくはありません。
脱水には十分注意が必要!
ちょっと関係ない話に聞こえるかもしれませんが、「高齢者あるある」で高齢者ほど水分をしっかりと摂った方が良いのに以下の理由で脱水気味の方が多いです。
そして脱水と認知症は結構関係があるのです。脱水だけでなく血管系の疾患にも脱水は天敵です。水分が減少することで一気に認知症が進行することがあり得ます。
喉の渇きに無自覚
エアコンをつけたがらない
頻繁にトイレに行きたくない、夜間にトイレに行く回数を減らしたい
一度にたくさんの水分が摂れない
体感温度が若い時比べ寒がりになっていることが多く、つい厚着をして発汗量が増えてしまっている
親が上記の症状が思い当たる場合は特に気を付けてあげてください。
暑い季節、誰もが気にしていることではありますが、たった一日、たった数時間でも脱水は非常に怖いです。判断力が低下していくと悪循環して水分摂取が出来なくなるので、うるさいぐらいに声をかけても1日1000CCの水分を摂れない方は結構たくさんいます。
自宅でも認知症の診断はある程度できる
認知症を判断する方法はいくつかありますが、医療機関でよく使用されるのが長谷川式認知症スケール(HDS-R)とかMMSE(株式会社Rehabから引用)などが有名です。
ネット上でも普通に出てくるので、親が認知症かもしれない場合は、嫌がるかもしれませんが一度テストしてみてもいいかもしれません。
もしくは怪しいと思った時点で、CTやMRIの設備がある認知症専門医に受診する方が手っ取り早いかもしれません。親が住む地域の認知症専門医をググってあげてください。
親が認知症と診断されたら
娘や息子であるあなたは相当なショックを受けるでしょう。
でも実は本人が一番苦しんでいるケースは少なくありません。
認知症の方ほど、「私はまだボケていない!」というケースが多いですが、結構うすうす自分で気づいているケースがあります。そして、そのことを受け入れられない感情と自分が認知症であるということを客観的に理解する能力を欠如している場合がほとんどです。
認知症を否定する親を否定せずにいてあげてください。認知症の方も感情はしっかりと残っています。いや、逆に認知症の方こそプライドを大切にしてあげて欲しいです。
自分の親が認知症になったら誰もが冷静でいられない…というのが現実
でも、私も介護の仕事で25年以上認知症の方の対応してきていますが、自分の親は別格ですよ。はっきり言って冷静になれないのです。
どうしても、自分の親にはしっかりしていて欲しいという願望が入るからです。
なので、認知症の親と認知症が原因で起こるケンカや感情的なトラブルが止まらない場合はある程度は、距離を取って冷静になれるような環境に身を置くことを勧めます。
認知症の親にとっても、あなたにとっても良くない場合もあり得るからです。すぐに、医者や看護師、ケアマネジャーなどの専門家に相談してみてください。
認知症の親の環境を変えることは慎重に
最後にもう一つ大事なことをアドバイスしておきます。
これはやむを得ないこともあり得るので、難しいところですが、認知症の親の環境はなるべく変えないようにしてあげる方がベターです。
認知症の方は環境が変わると健康な方以上にストレスをもろに受けるので認知症が一気に加速することが結構あります。
認知症であろうとなかろうとストレスは人間にとってかなり良くないものだと思いますが、認知症の方にとっては何より良くないのがストレスです。
物理的にも精神的にもなるべくストレスがかからないように支援できればベターだということを最後にお伝えして終わりたいと思います。
また、今回も長い記事になってしまいましたが、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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よろしくお願いいたします。
親に認知症になってほしくないし、自分もなりたくないですよね。
でも、何とか受け入れつつ、知恵と知識と愛情で乗り切りましょう。
助けてくれる人がきっといますから!
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