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深海

きのうは海のことを考えていました。
深い深い、海の底。光が届かなくて、真っ白な生きものたち。

海のない街で育ちました。海水も泳ぐのも好きじゃありません。心地よいのは、夜の海にほんの少し足を入れて、生温かさと波を感じるくらいのこと。
夜の海はとてもきれいです。


海の底は月よりも、火星よりも遠い。地球の誕生から確かにそこにあるのに、わからないことが多すぎる。どうしようもなく淋しくなってしまうのです。
どこまで行っても辿り着けない、深く暗い闇。


探査艇ではどこまで行けるのでしょう。
せいぜいがんばってシュノーケリングの私と深海は、果たして同じ海にあるといえるのでしょうか。

私という浅瀬の生きものも、真っ白な生きものに、かたく口を閉ざす貝に、触れてみたいと思うのです。

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