【百年ニュース】1921(大正10)6月18日(土) 旧肥前佐賀藩主の鍋島直大が死去,享年74。葬儀は神式で行い,鍋島家菩提寺の賢崇寺(元麻布)ではなく青山霊園に土葬された。喪主は嗣子の鍋島直映(48)。侯爵を襲爵し貴族院議員に就任。また葬儀は佐賀藩出身の大隈重信が取り仕切った。
旧肥前佐賀藩主の鍋島直大が死去しました。享年は74歳でした。葬儀は仏式ではなく神式で行いました。また墓も、肥前佐賀藩鍋島家代々の菩提寺である賢崇寺《けんそうじ》ではなく、青山霊園に土葬されました。喪主は直大の嫡男、鍋島直映。当時48歳でした。この直映が鍋島藩第12代当主となると同時に、侯爵を襲爵し貴族院議員となりました。葬儀を取り仕切ったのは佐賀藩出身の重鎮、大隈重信でした。
この鍋島直大の死去により、幕政時代の旧藩主で存命なのは旧安芸広島藩主の浅野長勲ただ1名を残すのみとなりました。1867(慶應3)年の徳川慶喜による大政奉還から早54年、当時の大正時代の人々は、この鍋島直大の死去のニュースで、「江戸幕府は遠くになりにけり」という思いをもったことでしょう。
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