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「同じことを続ける」にこだわるブランドづくり。の話。
まさに単純かつ強力。小手先だけでなく、約束ごとにこだわり続けることで得られる、お互いにWIN-WINのブランドづくりの型のお話。
**ブランドイメージは
「印象の蓄積」だという基本**
様々なブランド論がありますが、基本的には「他のモノ(コト)と区別されているモノ(コト)」が「ブランド化されているモノ(コト)」とされていますね。特に「高価なもの」とか「高品位なもの」のみを指すワケではないんです。
例えば、みんな大好き「DAISO」さんであれば、他の一般的なお店と違って「100円の商品ばかりを販売している」という明確に区別されています。同業種の100均ショップの中でも「最大手」と区別されているのではないでしょうか。「吉野家」さんであれば、もちろん「牛丼を食べられるお店」ですね。
あたりまえの事と思われるかもしれませんが、注目すべきは「DAISO」いう名前には「100円均一」ということは含まれていませんし、「吉野家」という名前には「牛丼」ということが含まれていないこと。
それでもなぜそう想起できているかというと、それまでに「見たこと」「聞いたこと」などを含む「経験したことの印象の蓄積」のおかげなんです。これこそがブランドイメージそのものなのですが、ここではひとまず下記のことを憶えていただければよいかと思います。
・ブランドとは
他のものと区別されているものを指す
・ブランドイメージは
「印象の蓄積」で出来ている
そして「ブランドイメージは会社にあるんじゃない!人の記憶の中にあるんだ!」ということも是非こころにとめておいてください。
**ブランドイメージは
「思い込み・期待・偏見」そのもの**
ブランドイメージづくりの1つ目のポイントは、人が「印象を蓄積」するには何か区別するためのシンボルが必要だということです。ここでいうシンボルとは例えば下記のようなものです。
<ブランドシンボルになりやすいもの>
ネーミング
会社名や商品名、サービス名 など
ロゴ
上記を表す文字やマーク など
色
統一された色やその組み合わせ など
形
統一された形状 など
キャラクター
マスコットキャラクターなど
まだまだありますが、そこは上記の詳細の説明も含めてまた別の投稿でお伝えしたいと思います。
まずブランドシンボルがないと、印象を感じる対象が同じかどうかが認識できません。人で例えると、名前や顔、背格好、声色などなどがその人のブランドシンボルです。会うたびに変わっていたら、その人が同一人物かわかりませんよね。
弊社のオリジナルブランドSOGUのブランドロゴを使って、ブランドシンボルの使われ方とその印象の蓄積のされ方を図解してみたいと思います。
「SOGU」という文字がそぎ落とされたようなこのロゴは、顧客接点のあらゆるものに付いています。
そして受け手は「そのロゴと一緒に何かを感じます」。その「印象の蓄積」によって、その受け手なりのSOGUのブランドイメージが作られていきます。
そう。ブランドシンボルが付いたモノ(コト)に対する「思い込み・期待・偏見」が、そのブランドに対するその人のブランドイメージなんです。
**いきなり本質。
「ワンパターン」が単純で強い!!!**
ブランドイメージは「印象の蓄積」なので、多種多様でバラバラな印象の経験を人に与えた場合、その人にとってのブランドイメージはあやふやなものなってしまいます(図:左)。それに対して、毎回同じ印象の経験を与えた人のブランドイメージはどんどんと明確になっていきます(図:右)。
「ブランドがあってよかった」と思う時
この明確なブランドイメージがどのように役立つかというと、送り手からすると「ファン・リピーターの維持」、選び手からすると「間違いのない選択」だと考えることがよいと私は考えています。
選び手が「ある印象」のものを探そうとした時に、素早く「間違いない選択」ができた時が最もわかりやすいのではないでしょうか。
私は「牛丼ではない丼があって、近所にあって、早くて、安くて、食べ終えたらサッと帰るスタイルの飲食店」に行きたいと思った時は、「なか卯」さんを即座に選ぶことができます。
これって、かなり考える手間・時間を削減できているんです。「そこにいけば確実」で、数多あるお店を一軒づつ調べる必要がない。こんなラクなことはありません(選び手のメリット)。
また送り手の「なか卯」さん側からすると、そう期待されて来店してくれているので、顧客満足度を保つのにこれほどラクなことはありません。店頭での客引きも、サービス内容の説明も必要はありません(送り手のメリット)。
自分がいつもやっていることをやる。
そう「ワンパターン」がお互いにとってメリットがいっぱいなんです。
送り手が、そのブランドシンボルを付けたものに対して約束していること。
選び手が、そのブランドシンボルが付いたものに対して期待していること。
が共有されている状態を「ブランドプロミスが共有されている」といい、双方に幸せな状況が生まれているといって良いと思います。ぜひ、これを目指してください。
決して「高く買ってもらえる」とか「高いものを持っている自分を自慢できる」ということだけが、ブランドの役立ちではないことを憶えておきましょう。
**デザイナーが考えた
デザイナーに使ってもらいたい雑貨
という約束**
私たちが展開しているブランドSOGUを事例に、約束にこだわり続けている「ワンパターン」ぶりを紹介してみようかと思います。
理想顧客
デザイン事務所のデザイナー
商品アイテム
デザイン事務所で使いたくなる雑貨・備品
商品アイディア
今までに無かったと思われる新ポジション
商品デザイン
削ぎ落とした造形、目立たないデザイン
写真
背景がカラフルで、アート作品を撮ったかのような印象
パッケージ
斜めのラインが入ったグラフィック
こだわって同じことをやり続ける「ワンパターン」のおかげで、まだ立ち上げて2年弱(2020年5月現在)のブランドですが、徐々に理想顧客のデザイナー方々に共通認識ができてきているなと実感している今日この頃です。
今回は各商品の紹介は避けておきますが、ご興味を持っていただけれ是非SOGUコンセプトサイトをのぞいていただければ幸いです!