IPO実務検定に合格した話
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今日IPO実務検定の試験を受けたところ合格だった。
ただ謎が多すぎる試験だったので(笑)これから受ける人たちに向けて色々書きたいと思う。
✅1.IPO(上場)実務検定とは
そもそもIPO実務検定とは何かから話したい。
今上場準備会社に勤めているが、転職するまでその存在を知らなかった。上場準備会社に勤めていなければまず出会わないだろうし、勤めていても普通に仕事をしていたら出会わないだろう(この資格がなくても上場させることはできる)。
例えばTOEICと比較してみると、
と数字を見てもマイナーであることがわかる。
またこの資格は民間資格であるものの、あまりPRされていないため認知度も高くない(医師、弁護士、保育士などは国家資格)。いざ受けようと思っても受験者数があまり多くないからネットの情報も少ない。普通「〇〇 対策」「〇〇 勉強時間」とか調べるとブログや対策講座がズラッと出てくるが、そんな気配もない。こんな感じでかなり手探りな感じで受験をした(笑)
話を戻すと、IPO実務検定には標準レベルと上級レベルの2つのレベルがある。それぞれのレベルの定義はこうされている。
担当者レベルであれば標準、責任者なら上級といった感じだろう。ただし前述した通り、この資格がなくても当然に上場準備会社で働くことはできるし、上場まで導くこともできる。
✅2.受験した理由
今回合格したが、私の場合、正直合否は気にしていなかった。どちらかというと試験勉強を通じて知識の整理をすることが目的だった。
会計士資格を持っているので会社法の知識は一定あるものの、監査法人で長らく使ってこなかったので意外と忘れていたり、労務や上場審査に関する知識はほぼなかった。しかし証券会社や上司と会話する中でそれらの話題が普通に出てくるので、瞬発的に出てくるようにしたい。
そのきっかけとして今回受験しようと思った。実際、会社法のブラッシュアップや各種実務知識を身につける上ですごくいい機会となった。
✅3.対策
上述した通り、あまり試験対策がネットにないので残しておく。
使用したのは上の公式問題集だけである。といってもマイナーな試験なので、これ以外の問題集がほぼなく(他の試験だったら本屋にいくらでもあるが)、また過去問も出回っていない。ただ私のように何らかの資格や事前知識がある人なら、問題集を回せば十分に合格できる。
実際2週間で4周して十分だったと思う。公式ということもあり出題形式も試験と近い形であり、また解説も結構充実している。当たり前だが、せっかく受験するので「自社に置き換えて考え」て読み(解き)進めると効果的だ。その方が効果的に身につくし、万が一落ちたとしても自分の財産として残る。
逆に初めて実務に携わる方であれば公式テキストを買ってもいいかもしれない。試験に合格するためにはもちろん、仕事をする上での手引きとして持っておくと良いと思った(有資格者は過去に使っていたテキストで対応可能なので、わざわざ買わなくても良さそう。ちなみに5,000円もする)。
✅4.結果
この試験は60分で60問を解き、正答率が70%以上であれば合格する(標準レベルの場合)。結果は正答率88.3%(53問正解)だった。
正確には覚えていないが、出題範囲はこんな感じだったと思う(試験範囲は公式HPにもある)。
標準レベルは比較的平易な問題が多かったのでスラスラ解けた。最初は試験時間60分で60問を解かないといけないのでプレッシャーがあったが、平易な問題が多かったので、結果的に1周見直す時間を十分に取れた(2周しても10分くらい余った気がする)。
ただし全て選択式であるものの「正しいもの1つ選べ」だけではなく「正しい選択肢は何個あるか」という形式もあるので、あやふやな知識があると間違える。間違えたのも個数系の問題が多かったと思う。
✅5.まとめ
試験勉強を通じて知識をブラッシュアップするいい機会となった。これを生かして自社をIPOにうまく導きたい。
なお上級レベルはまたブラッシュアップするタイミングで受けたいと思う(標準レベルは12,000円、上級レベルは20,000円と高めなので、もう少し安くなると嬉しい)。