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「うまい」より「うれしい」

200ページに満たない文庫本だけど、内容の濃密さがすごい。

すごくいい本でした、ということなのですが、中でもこれはものすごい言葉だぞ、とハッとさせられた一説がありました。同時に、本当の意味でこの言葉を理解できていないな、という歯がゆさもあり。

ここに書き留めておきたくて、滞っていた更新をようやく再開した次第です。

コピーライターという肩書から、ぼくはいまでも「なにかうまいことを言う人」のように見られることがあります。(中略)ぼくがコピーに求めていたのは「うまい」じゃなくって、「うれしい」なんです。

「うまい」より「うれしい」。

糸井さんのような方に自分を投影して語るのは甚だおこがましいのですが、この2年は特に「コピーライターって何なんだろう」と悩み続けている自分にとって、ちょっとじーんとくるような一言でした。

「うまい」だけじゃなく、ただしい、つよい、あたらしい…
そういうものが価値になる場所で、「うれしい」を考える人でいる。

それでいいんだ、と励まされているようでもあり、
そうでもしなきゃ意味ないんだよ、と叱咤されているようでもあり。


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