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ウィーン制作日誌(2021年から継続中)

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丹羽良徳のオーストリアの首都ウィーンでの制作日記。主に展覧会、制作、そして生活に関すること。映像制作からソーシャルプロジェクトまで。だいたいヨーロッパかアジアのどこかにいる。現在…
運営しているクリエイター

#ウィーン

所有の暴力

ドナルド・トランプがアメリカ大統領に就任してから、まだ日にちが浅いにしても世界がどんどん…

丹羽良徳
6日前
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2024年のまとめ

いつも年末になると今年1年をまとめようかと思い立っては、やめてを繰り返したけれども、やっ…

丹羽良徳
1か月前

油揚げ

香港はもう十分だなという感じとまだ何も知らないという感覚が入り混じっているようで、淡い混…

丹羽良徳
2か月前
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アジアの記憶はどこにある

台湾は台中の国立台湾美術館で開催されてる「息を止める方法—2024アジアン・アート・ビエンナ…

丹羽良徳
2か月前
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抗い生きる大変なこと

人類はいつも何かに抗ってきて生きてきたと思うし、すべての人類はそれぞれの生命の終焉の死を…

丹羽良徳
4か月前
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休暇の事情

ウィーンはというかほとんどどこの欧州の街でもそうだと思うけれど、夏場になると皆がこぞって…

丹羽良徳
6か月前
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なぜ計画経済はうまく行ったのか?

よく人は「新しい時代を作る」というものだけど、そう簡単にできるものだろうか?そもそも時代を作るというよりは、我々は時代に生かされているのではないかとも思うし、そもそも時代などという不明瞭な事物をどう言い表すかすらも疑問だ。我々は、時代を作るのではなく、時代の内部へと飛び込みながら時代の肉体とでも呼ぶべき構造を作り変えるほうが最優先な気がする。以下は、今日書いたメモ。 アーティスト丹羽良徳は、公共の場でのパフォーマンスを通じて、資本主義経済システムに内在する矛盾を明らかにしよ

そういうわけでウィーンにきて8年が経過している

6月末。この頃になると多くのヨーロピアンたちが海辺を目指して南ヨーロッパに旅行を始めるし…

丹羽良徳
7か月前
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神様

ウィーンに帰ってきた。日本では、なんでウィーンなんかに住んでいるんだ?と800回くらい聞か…

丹羽良徳
8か月前
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メッセージ

第8回横浜トリエンナーレが横浜美術館で開幕してから、およそ1ヶ月半。少しだけそのあと日本…

丹羽良徳
9か月前
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自分の所有物を街で購入する

この作品は何回展示してるんだよというくらい展示回数が多い作品のひとつである。日本やヨーロ…

丹羽良徳
10か月前
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裏金の風景論

日本から聞こえてくるニュースといえば「裏金、裏金」とうるさいなとずっと思っていたのだけど…

丹羽良徳
1年前
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路上の主人公

学生の頃から卒業してからしばらく、とても長い期間、宅急便のヤマト運輸の集配担当としてでア…

丹羽良徳
1年前
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革命と言語

百貨店そごう・西武の労働組合が8月31日からストライキを決めたというニュースがあった。日本の百貨店でストライキが決行されるのは60年ぶりだということで騒ついたニュースになっているのだが、こちらヨーロピアンの人々に聞いてみると「まあ労働者の意見を述べる貴重な機会だから同然だ」だというし、僕の住んでいるオーストリアでもインフレを背景に賃上げを求めたりするビール工場やスーパーや鉄道職員が警告ストやったり、少し前行ったロンドンではひと月まるまる、病院や救急車を含む多くの産業が連続的に