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【推しについてPart3】見失った太陽(推し)を探す旅が人生なのかもしれない


推しのつくりかた

最初にあやまっておかなければ。
part1冒頭で、バレーボールの推しが3人。といっておきながら、この記事を書いている時点で4人に増えました。
もう推しは増やさない!と決めていたのに……。
増えてしまったものは仕方ない。

ここでは、どんな経緯で推しが増えたのか。推しのつくりかたについて、時系列を見ていきましょう。

好きなのか、推しなのか。共通点をさぐる

最初からバレーボールが好きではなかった。バレーボールのリーグがあることすら知らなかったほどだ。

初めてバレーボールを見に行ったときの記事はこちら

推しが3人になると、どういう人がわたしの心にぐいぐい入りこんでくるのか。分析がしやすくなる。
ジャンルをまたいでいると難しいが、条件がおなじなので比較しやすい。

まず、チームのために貢献するひと。
個人の能力も必要だが、バレーボールは競技としてチームが1番大事。
個人の優先順位は5番目ぐらいだろう。

チームへの貢献方法は技術面、精神面ともにさまざまある。
広いコートのなかで、どれだけボールを床に落とさずに繋いでいけるか。
盛りさがった雰囲気のチームをコートの内外から鼓舞していくのか。
1点をとるために自分の持っている情報やデータを共有できるのか。
期待された結果を残せずに落ちこむチームメイトにどんな言葉をかけれるか。

コートの中で動き回るひと、声をかけ続けるひとが好きだ。

次に熱いひと。
ただ熱いだけではいけない。

普段はチームのために、煮えたぎる熱いものをこころの奥底に隠しているひとがいい
コートのなかでは冷静にあろうと努力する。
サーブが入らない、アタックが決まらない。個人的な悔しさは二の次で、コート内の雰囲気のためになんでもないふりをする。
本当はコートを蹴りたいぐらいに悔しくて惨めな思いをしているかもしれない。

しかし、その気持ちを出せば、チームの士気に関わる。

ヒリヒリする試合展開のなかで、極めて珍しく発現する選手個人の感情。
抑えていたかもしれない悔しさが爆発する。
そんな瞬間がたまらなく愛しい。

要するにクールなのに本当は熱いひと。
ギャップがあるひとが好きだ。

好きな選手、応援したくなる選手は多い。
しかし、推しとなると単純な理由ではない。
複数の感情が絡み合って、自分でもよくわからない境地に立っている。

ことばにできない感情の集合体。
推しについてなら何時間でも語れるのに、本人を目の前にしたら、なにも話せなくなる。
涙さえ出てくる。

だから、推しは尊いのである。

あ、きっとあのシーンで落ちた

頭を抱えて、天をあおぎたくなった。
きっとあのシーンのせいだ。
わざわざ決勝戦を東京まで見にいって、相手チームに推しができるなんて思ってもみなかった。

予兆はいくつもあったがひとつだけ。

チームメイトが予期せぬ反則をとられた場面。
テレビ解説も「主審はその反則をとりましたか、なるほど紙一重ですね。厳しいですね。いやー、難しい!」とうなるほどの反則。
大多数の人は思わず見逃してしまうような反則を主審はよく見ていた。

しかし、同点の場面でこの反則はチームにとって痛すぎる。
ある選手も驚き、思わずユニフォームの裾をたくし上げて噛んだ。
おそらく何か言いかけて、瞬時に噛んだのだろう。
ユニフォームを噛んだ口元がもやもやしていた。一瞬、やるせない表情を浮かべた。

しかし、パッと切り替えて主審に確認に行った。
ひとこと、ふたことの短い確認はすぐに終わったが、他の選手たちも「気をつけなきゃな」とお互いに連携をとっていた。

チームメイトに対するこころ配りを感じ、1点にかける思いの強さを知った。

いやいや、これ以上推しを増やしてたまるか

確かに。確かにあの選手は魅力的である。もうとっくに好きを飛び越えて、言葉では表現しがたい存在になっている。

しかし、推すには先立つものがいる。
時間もいる。薄給でこれ以上推しを増やすなど、おこがましい話だ。推しきれない。

まだおなじチームの3人の推したちなら、1試合見にいけば1度に応援できる。
悩みといえば、グッズ代が3倍になる。それだけだ。

大葛藤のすえ、ひとまずこの「推したい」気持ちにふたをする決心をした。
予兆があったとはいえ、決勝戦を生で観戦して気持ちがかなり高揚している。

今はVリーグを制したチームだから露出が多く、目にする機会も多いが、時間が経てば落ち着くだろう。
そう、時間が解決してくれるはずだ。

フォローしていたSNSで底なし沼に飛び込んだ

鉄は熱いうちに打て。打たれてしまった。
イベントの仕組みがうまくできている。

約半年に渡るリーグ戦のあとの準々決勝、準決勝、決勝。優勝チームが決まり、今季のリーグ戦は幕を閉じる。
その1週間後には、多くのチームが今シーズンの結果報告会とファン感謝イベントをおこなう。
Vリーグを観戦しはじめてやっと1.5シーズンを経過した初心者なので、まだ参加した経験がない。

決勝戦直後にSNSでおなじ選手を好きなアカウントをフォローしていた。
その後、冷静になるまで、しばらくSNSを開かずにいるつもりだった。

どうしてもSNSで調べごとをする必要にせまられ、バレーボールに関係のないアカウントを開いた。

ご丁寧に「あなたにおすすめ」とファン感謝イベントのポストが流れてきた。

イベント全体のリラックスした雰囲気。
ぴりりとした試合独特の緊張から解き放たれた笑顔。
なにがあっても卒なく器用にこなし、意外な一面もちらり。
思わず「ほれてまうやろ~!」である。
いや、もう惚れてしまっている

それから、SNSを開いた当初の目的を忘れ、ただひたすらにファン感謝イベントのポストを検索した。
せっかくふたをした気持ちが、ぶわっと10倍以上になってあふれ出た。
もうしまいきれないし、見ないふりもできなかった。推さない選択肢はない。

四の五の言わないで、推します。
そして、頑張って労働します。

気合いをいれればいれるほど見つからないのが推し

これから推しを見つけたい!と思ってもらえれば幸いだが、気を付けてほしいことがひとつだけ。
それは、推しをつくるぞ~!と気合をいれないこと。
探しているときには、探しものが見つからないのが定番です。

見逃すわけないから安心して!

ではどうしたらいいのか。
バレーボールに関していえば、試合観戦に集中すること。楽しむこと。

最初はルールがわからなくてもいいし、ポジションも後でわかってくる。

テレビとは違う、生の迫力。
サーブの風を切る音。
ボールの弾む音すら大音量で非日常的。心が掴まれる。
観戦にはおもしろい要素しかつまっていない。

競技に集中していたら、推し選手が見つからないかも。と不安を覚えるかもしれない。

推しは太陽。
太陽の輝きを見のがすわけがない。
なかなか推しができないなぁという方は、輝きに目がくらんでいるだけかもしれません。

長々と読んでいただき、ありがとうございました。
4月も後半に入り、新しい環境に疲れが出てくる頃でしょう。
推しという光を見つけて、疲れを忘れるような楽しい日々をお過ごしください。



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