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四畳半神話大系【読書のきろく】
読書感想文投稿コンテスト「#読書の秋2020」
の課題図書の中から、読んでみました。
「もしあの時、こっちじゃなくてあっちを選んでいたら、いま頃はもっと楽しい生活を送っていたのではないか・・・」
誰もが、一度は頭をよぎったことがあるのではないでしょうか?
この作品の主人公も、大学三回生のある日、さえない日常にふと立ち止まって考えてしまいます。四畳半の古いアパートの一室で暮らし、腐れ縁になってしまったクセの強い友人に振り回される毎日。新入生のサークル勧誘の日に始まり、あれもこれもと語られる事件(?)に、「なるほど、それは大変ですね」と同情もしたくなります。
「それなら、違う世界も見てみましょう」と、並行世界の物語に連れて行ってくれるのがこの作品です。運命のサークル選びで、別の道を選んでいたら・・・。
違う選択をしたら、どんな人たちとの出会いが待っているのか?
期待で胸が躍っても、どうしても出会ってしまう友人や先輩、後輩たち。「運命のいたずら」とでも言うのでしょうか。あえて同じシーンが切り取って散りばめられていて、あとに行けば行くほど、おもしろさが深まっていきました。
大学三回生は、僕にとっては20年前。
インパクトの強い友人との学生生活は、その時には若さによる「しょうもない」ような日々であっても、それこそがいい思い出になるもんだ。そんなことを思ってしまいます。
◇
読書のきろく 2020年63冊目
「四畳半神話大系」
#森見登美彦
#角川文庫
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