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Googleが注目した草月流生け花とはいったい!? ~日本人が気づいていない生け花の可能性~
突然ですが、日本の伝統文化である生け花についてどのようなイメージをお持ちでしょうか?
(カバー写真:第105回 草月いけばな展 お家元作品、日本橋高島屋)
草月流お家元 勅使河原茜先生の作品です、instagramより(link)。
転機(趣味でやってきた草月流生け花はとんでもない価値を抱えていた)
今年に入って今まで趣味の1つであった生け花の位置づけが自分のなかで大きく変わる出来事がありました。師匠の大谷美香先生へのご依頼で、GoogleのUS本社からVP達が来日され、生け花のご体験をされる際に講師をさせて頂くという機会がありました。今年創業25周年のGoogleは、もはやスタートアップではなく、次世代の戦略検討のために、わざわざVPの皆様が日本に来日し、しかも生け花から学びを得るとのことでした。当日は生け花をご体験頂く以外に、『Ikebana Philosophy(生け花の哲学)』『Ikebana History(生け花の歴史)』『Transformation from tradition to modern art(伝統から現代アートへの変化)』のレクチャーも担当しました。
この準備のために大谷美香先生に伺いながら、生け花自体の勉強をしていきました。普段の生け花のお稽古から一旦離れて、草月流生け花を一歩ひいて俯瞰してとらえなおす時間にもなり、今更ですがその位置づけを私自身が再認識しました。
世界のGAFAが次世代の戦略をたてるために、日本の伝統文化から学ぼうとしている。
しかも生け花から。
このような経験を通して日本の生け花の秘めた可能性について考えるようになりました。
ビジネスの最先端をいくGAFAがわざわざ日本に来て学ぼうとする程の生け花。失われた30年と言われているが、日本にはまだ世界から賞賛されるものが残っているのかもしれない。世界に誇れる生け花なのに、この奥深さや面白さ、価値が十分に伝わっていないのではないか?
という思いが強くなってきました。
伝統文化として片付けられてしまっているが、Googleの方が多くの学びを得ていったようにもっと可能性のあるもので、私はそれを趣味として続けてきたのだという発見があり、気持ちが大きく動きました。
それ以来、生け花を教える様々な機会では、ビジネスと草月流生け花の共通点をお伝えるようにしています。
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師匠の大谷美香先生のHPより。
Noteはじめます
Googleへの生け花レクチャー以降、生け花の可能性を感じています。同時に生け花を教えているなかで、生け花と皆様の世界をうまくブリッジし、何か接点を作り出すことができると、今まで生け花に縁がなかった方でも、途端に関心を持って頂けるようにも感じてきています。
生け花の魅力の紹介と、まだ言語化出来ていない接点をたくさんつくれるようにnoteを書いてみたいと思います。
(目的)
・草月流いけばなについて、新しい発見・接点をつくりだし、読んでくださった方にWOWをもたらしたい。イメージが変わるお手伝いをしてみたい。
・自分自身でも生け花と様々な世界をつなげてより広い可能性を模索してみたい。
(アプローチ)
ビジネス×生け花でスタートします。組織で働く会社員として、新規事業創出に携わる立場だからこそ生々しく生け花をビジネスのシーンにあわせて再解釈してみたいと思います。ビジネスとの橋渡しができるようにスタートしますが、ゆくゆくは生け花につながる切り口を増やしていきたいと思っています。
(このNoteをご覧頂きたい方)
・ビジネスパーソン
・『日本から世界へ』というトピックがお好きな方
・生け花をやられている方(既に生け花をやられている方にも何か発見に繋がる、あるいはご意見を頂けるかもしれない!と楽しみにしています)
草月流お家元 勅使河原茜先生の作品です、instagramより(link)
自己紹介
モビリティ関連の企業で、自動運転に関するプロジェクトを担当している会社員です。会社員をしながら、生け花に関する活動もしています。
2020年、コロナ禍でそれまで趣味だった海外旅行ができなくなってしまったため、以前からやってみたかった生け花をスタートしました。ドラマやCM、イベントでのアート制作でご活躍の大谷美香先生のお教室に通っております。それまでも単発で様々なお花の体験をする機会はありましたが、“道”のつく華道をコロナ禍にようやくスタートさせました。スタートして5年目ですが、日々の業務に追われる中で生け花によってうまれる心の静寂が心地良かったのか、とにかく飽きることなく、こつこつと続けてくることが出来ています。2022年には草月流師範のお免状を頂きました。
今年に入り、尊敬する総合商社の方のご依頼で、生け花を使ったIkebana Team Buildingをご提供させて頂いたことをきっかけに、企業、職場での生け花を活用したIkebana Team Building等の活動をしてきております。Googleへの生け花体験の講師、Ikebana Team Building開始等、2024年は趣味だった生け花の位置づけが大きく変わったIkebana元年になりそうです。
※instagramに掲載している拙品です🌸
あまり生け花をご覧になる機会がない方にも楽しんで頂けるように、様々な作品を掲載していきたいと思います。大谷美香先生のお教室に通う皆さんにもご協力頂き、皆様の美しく面白い作品も登場予定です。
最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。
次回は、Googleがインスピレーションを得た草月流生け花とビジネスの共通点について書いていきたいと思います!
記載内容は、あくまで個人の見解です。
所属組織、教室、生け花の流派を代表するものではありません。