【詩】小休憩・4 of Swords
風のエネルギーをまとった
ソードの旅路は
荒ぶる力と
困難を通した強さを象徴する
吹き荒ぶ風の荒々しさは
道のりの険しさに通じているが
ソードの4のカードでは
一時停止しているようだ
4は基礎や安定性の数字だ
荒々しい風の性質も
4の持つ不動性のもとでは
すっかり凪いでいるのがわかる
描かれる男性の手は
祈るように合わされ
瞳は閉じられている
その姿はまるで
棺に横たわる死者のようだ
しかし
彼の体から下の部分はすべて
黄色で表現されている
タロットカードで黄色は
希望や祝福の色であり
ポジティブな意味合いを示す
エネルギーを蓄えるための
小休憩の時なのだ
やがて立ち上がって
再び困難な道に復活することを
暗示している
4本の剣のうち3本は壁にかけられ
1本は彼の横に置かれている
3本の剣の刃は下向きで
横の1本も彼に対して下向きだ
戦意はおさめられていると
読むことができるだろう
左上のステンドグラスは
聖者がひざまずく者に
祝福を与えている意匠
遠くには聖なる門が見えている
背景のモザイク模様の中には
PAXの文字
ラテン語で平和を表している
困難を通じた成長の道とは
険しいけれども
神聖な道でもあるようだ
主人公はただやみくもに
剣を振りかざすだけではなく
困難を通じて己のエネルギーを
御することを学んでいるのかもしれない
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