【HSP】ハピネス・アドバンテージに注目する
幸せはなにかを達成したあかつきに
得られるものではありません。
苦行に耐えた報酬でもありません。
成功したから幸せになれるのでなく、
幸せだからよい結果が生まれる。
逆の発想なのです。
私たちは幸せになるために
何かを得ようとしてあくせくしますが、
その順番ではなかったのです。
「いまこの瞬間に幸福を感じられること」
が充実した人生をつくってゆく。
ポジティブ心理学の分野では
これを幸福優位性
ハピネス・アドバンテージ
と呼んでいるようです。
幸福感そのものが、
優れた成果を生む源泉になるのです。
幸せな状態をつくることが
先決というわけです。
幸福と感じている時、
ひとは頭の働きがよくなり
やる気が湧いてきます。
忍耐力が上がったり、
複数の仕事を同時にこなせたり、
作業を長く集中してできたりもします。
また、クリエイティブな状態になるので、
創造的な活動をする人にとっては
大切な要素だと言えます。
健康面でも免疫システムが強化され、
寿命も延びるという研究結果もありますから、
ハピネス・アドバンテージは
もっと注目されていってよいと思います。
何かを獲得したから幸せになるのでなく、
「幸せな状態でいる」ということが
ものごとを好転させていく。
幸せは「状態」なんです。
いまここで満たされてあることが、
幸福と繋がっています。
『お金をたくさん持っていること、
年齢や容姿、学歴などは、
実は幸福度とはあまり関係ない』
という研究結果があります。
もしお金があればあるほど幸福であるならば、
GDPの高い国ばかりが
幸福の指数が高いはずですが、
かならずしもそうなってはいません。
GDPが低いけれど幸福度が高い国
というのが見受けられるのです。
たとえば、
幸せの国と言われるブータン。
物質的でないことがらの中に、
幸せを見出しているのではないか
と考えられます。
精神性や心の在り方ですね。
では私たちはどうすれば、
幸せな状態を創り出せるでしょう。
いまここを感じる方法のひとつが
マインドフルネスです。
自分の内側に意識を向けて、
善悪の判断をせずに
静かに自分の状態を感じる。
「日々たった5分だけ、
自分の呼吸に意識を集中する」
というようなことでもいいんですね。
神経科学の研究では、
何年も瞑想をする僧侶たちは
左前頭葉前部皮質というところが
平均より発達しているのだそうです。
この部位は、
幸福感を感じる部位なのだそう。
僧侶のように本格的な瞑想でなくても、
数分間のメディテーションで
安らかで満ち足りた状態になるようです。
他にも、
○日光を浴びること
○適度な運動をすること
○意識して人に優しくすること
○自分の強みを発揮すること
など、日常の中で幸福度を上げる
いくつかのヒントがあります。
小さなことから、気軽に取り入れられそうです。