ワインという液体が人生にたくさんのことを与えてくれた話
私にとってワインとは、
ただのアルコールではなく、文化みたいなもの。
初めての出会いは大学時代に旅行に行った南ドイツで。
ドイツといえば、ビールとソーセージのイメージしかなかったけれど
実は南ドイツは白ワインの産地だった。
↓ライン川沿いに広がるブドウ畑
公園でおじいちゃんおばあちゃん達が白ワインを楽しんでいるのをみて、
これは負けてられない!(笑)と飲んだのがワイン初体験。
これが美味しくて美味しくて。
結局旅の間は毎日ワインを飲んでいた。
スーツケースにフランケンワインとアイスワインとモーゼルの白を詰めて帰ったなぁ。
旅行から帰り、まだ学生だった私はもちろんワインの知識などあるはずもなく、
居酒屋で白ワインを飲んで悪酔いしてしばらくワインから遠ざかる…
こんな経験をした人は多いはず。
30歳の時、何か新しいことを始めようと習い事を探していた時に
目に留まったのが「ワインスクール」
これだ!と見学もせず即申し込み。
週一で半年間、アカデミーデュヴァンに通うことに。
受講料は当時半年で16万円とお高めだったので、
半年通ったら終わるつもりだったのに…
結局楽しすぎてなんだかんだ7年くらい通った(笑)
スクールに通い出して一年半後に、最初は全く取る気もなかった「ワインエキスパート」を取得。
*ソムリエとは、酒類を扱う職務経験が3年以上ある人が取得できる資格。
*エキスパートとは、職種に関係なく取得できる資格。
でも試験的にはほぼ同じ。
年々ワインを取り巻く環境も変わり、産地も拡がり、覚えることが増えていっているので近年はめちゃくちゃ難しくなっている。
田崎真也さんが会長になってから特に(笑)
それまで試験勉強が楽しいなんて一度も思ったことがなかったのに、
ワインの勉強をしてる時は本当に楽しかった!
カタカナばっかで全然覚えられないし、細かいしややこしいし…
でも、
一つ覚えるごとに自分の知識になると思うと、
半年間の猛勉強も全然苦じゃなかった。
勉強って楽しいんだ!と初めて思えた。
大人になってからの勉強は自分で選ぶものだから楽しい。
知識が入ったことで、ワインを五感をフルに使って楽しむことができるようになった!
ワインはスパークリング、白、ロゼ、赤というだけでなく、
ブドウの種類だけでも何千種とあり、
同じ品種でも国や地域、造り手によっても全く違う。
ましてや同じ造り手の同じ年のワインでも瓶によって微妙に違っていたりもする。
星の数ほどあるワインとの出会いはまさに一期一会なのだ。
そして、それを分かち合える仲間ができた。
ワインを中心に、年齢、性別、業種を越えて一つに繋がれる喜び。
一人で飲むより誰かと分かち合う方が何倍も美味しい!
その共感の輪は国境を越えた。
ワインの王道といえばフランス。
それまで興味がなかったフランスに強烈に魅かれたことは言うまでもない。
フランスで英語を話したら相手にされないという噂を信じて
フランス語を習い始め、
念願の初フランス旅行はボルドーワイナリー巡りをし、
すっかりフランスに魅了される。
そうこうしてインプットに飽きた私はアウトプット側になりたいと
ワイン業界に転職。
その会社はナチュラルワインを扱っている会社で
ナチュラルワインというジャンルを知り、
造り手の熱量に触れ、ワインという液体の偉大さを体感し、
ナチュラルワインにすっかり魅了される。
好きなものを仕事にするということは
楽しい反面、好きが故に辛いこともある。
そうしてワイン業界での仕事を離れたのだけど
ワインの本質を少しでも多くの人に知ってもらいたいという思いは変わらない。
仕事ではないけれど、お世話になっている方のご自宅をお借りして
月一でワイン会をさせていただいたりしてアウトプットの機会を作っている。
ワインは気取った飲み物ではないので、
普段の食事にガンガン取り入れてみて欲しい。
特にナチュラルワインのもつ出汁っぽい旨味は
和食にも合わせやすい。
ナチュラルワインについてはまた改めて。
ワインとは、人生を変える力を持つ液体なのだ。
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