本は時を超えて
メディアパルさんのこちらの企画。
新規で記事を書くのはどうにも間に合わない――悩んだ末に、過去記事を出してみることにしました。
このふたつの記事に出て来た、『ドレミファブック』と『古典童話シリーズ』こそが、現在のわたしを形作っているおおもと、礎だと思います。
たまたまふたつとも、頭の中が『機動戦士ガンダム』にドップリ浸かっていたときに書いていたため、タイトルが「ガンダムナイズ」されていますが、すみません。そこは見逃してください。
3年前にブログを始めたころに、まずは何から書き始めよう、と思って、やはり「好きな本」から書こうと思いました。前回の記事でお話したように、私の場合好きな本をなかなか決められないので、まずは「自分の原点」といえる本のことから書くことにしました。それがこれらの記事です。
2つ目の記事で『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』のドクとクララの恋愛に触れています。私の理想の恋愛はこれだなと思うことがあります。恋愛の理想と言うより、過去や未来の誰かと「本」を通じて語り合ってみたい、心を通わせてみたい、という願望があるのだと思います。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクは『海底二万里』を読んで科学者になり、タイムマシン(デロリアン)を製造します。たまたま飛ばされた100年前でも、持ち前の創意工夫の精神で我が道を生きるドク。そこでジュール・ヴェルヌの最新本を読んでいたクララと意気投合し恋に落ちます。まさに「好きな本」によってふたりは結ばれるわけですが――
「本」の魅力が100年色あせなかったからこそふたりが出会い、心を通わせられるという設定は、「本」というものの素晴らしい価値を象徴していると思います。私たちにも、もしかしたら100年後の誰かと同じ本で意気投合できるかもしれない可能性がある、ということです。
100年残る本。絶版本の多い今は本当にそんな本が存在するのか疑わしい時代になってきましたが、でも私たちが源氏物語やプラトンや、シェークスピアを読み続けているように、今の時代の誰かが書いたもののなかのどれかは、生き延びるかもしれません。今まさにあなたが読んでいるその本が、もしも100年後の誰か――例えば孫やひ孫——に同じ感動を与えるなら、孫とおじいちゃんおばあちゃんの間にある時が一瞬にして無くなる、まさにタイムマシンのような役割を果たすかもしれない、そんなロマンを、私は本に感じているのだと思います。本に限らず、漫画やアニメもその可能性を秘めていると思いますが、今「大ヒット」しているものが、必ずしも残るとは限らないのだろうな、とは思います。
源氏物語や万葉集だったら、過去の日本のインテリジェンチャな皆さんとは話ができるかもしれません。あなたはどの女性がお好みか?万葉集ではどの歌が好きか?なんて。
現代の本では、例えばどんな本が残るだろうな、と考えるのも楽しいものです。
ちなみに、どんな本が重版され売れ続けているのか、2022年のブルータスのWEB記事に興味深いものがありました。
https://brutus.jp/hundred_ptintbook1/?heading=1
新潮と岩波の文庫で100刷超えの本についての記事です。
古典や普遍になりうる本、見つけられるでしょうか。
タイムスリップしたら、あなたはどんな本で語り合ってみたいですか?
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