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動物タンパク神話の崩壊
数年前から動物タンパク控えめな食生活を送るようになり、それ以来体調が良い。きっかけはこの本だった。
葬られた「第二のマクガバン報告」(上巻)
T・コリン・キャンベル著/トーマス・M・キャンベル著
栄養学研究の第一線で活躍し続けたキャンベル博士の研究レポート第二弾。
政府と食品・製薬・医学業界の癒着により、この研究結果は闇に葬られたが、この本で広く知れ渡ることとなった。
戦前まで稀だったガンが先進国の国民病になったのは、国が推奨してきた「肉や牛乳の摂取」が元凶になっているとこの本は証明している。
博士は元々、肉が大好きな酪農家に生まれ、医学部で栄養生化学を教えていた頃は、ベジタリアンにはむしろ懐疑的だったらしい。
ところが、ガンを引き起こすアフラトキシンを投与したネズミに、タンパク質20%のエサを与えたグループと5%のグループに分けたところ、20%のグループに肝臓ガンの形成が見られた。その結果は100:0だったそう。
さらに米国政府機関の資金提供をうけ、フィリピンの子供を対象に調査した結果、ある事実を知ってしまう。それは、最も高タンパクな食事をしている子供が肝臓ガンになるリスクが高かったのだ。ガンになっている子供は裕福な家庭の子供たちだった。
こうした肉への崇拝を支えたのは、1900年代初めの御用学者たちの影響が大きい。学者たちは「人類は一日48.5gのタンパク質しか必要としていない」ことを発見していたのにだ。
さらに驚くべきことに、絶えずガンの発生・増殖を強力に促進させているものの存在を発見した。それは牛乳のタンパク質の87%を構成している「カゼイン」だったのだ。植物性のタンパク質は安全だということも判明。
動物タンパク神話を打ち砕かれた博士は、史上最大規模の調査を行った。中国と台湾全土にわたり、2400余りの郡、8億8千万人を対象とした食習慣と病気に関する調査である。作業員が65万人という前代未聞の規模。
それによると農村部より、動物性食品を多く食べる欧米生活の地域が多くの慢性の病気を発症していることが分かった。その他に判明したことは下記のとおり。
●病巣の成長はアフラトキシンの摂取量とは関係なく、タンパク質の摂取量と関係があった。
●動物性タンパク質は悪玉コレステロールの数値を上昇、植物性タンパク質は逆に数値を減少させる。
●脂肪摂取量が多いことは血中コレステロール値だけでなく、女性の乳がんの発症、早い初潮年齢にも関係している。
●植物性食品の栄養はホールフードつまり全体にある(加工品やサプリではない)。
●食物繊維は噛むことによりタンパク質の過剰摂取を防いでくれるだけでなく、悪いものを体外に運び出してくれる。
●動物タンパクでないと大きくなれないというのは嘘。植物性タンパク質の摂取量は身長と体重の増加に深く関係。
●遺伝はそれほど重要ではない。遺伝によるガンは2~3%にすぎない。
●医療行為自体がガンや心臓病に次いでアメリカの死因の第三位。
これまで常識だと思いこまされていた食生活をそろそろ見直してもいい時代に来ていると思う。
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