新しいポジションで大切なこと!Vol.2 組織の成功循環モデルを回せ!|関係の質をあげる方法
~関係の質をあげる方法~
前回は、新米リーダーが陥る組織の失敗悪循環モデルを回さないために、最初に関係の質を高めて成功循環モデルを回しましょう!ということでした。
組織の成功循環モデルを回せているでしょうか。
今回は、どうやって成功循環モデルを回していくのかお伝えします。
最初に、関係の質を高める方法について考えていきましょう。
◆関係の質ってどんなこと?
例えば、あなたがチームのリーダーを任され、新しいメンバーと仕事をするようになったとします。
最初にすることは、何でしょうか。
いきなり、この仕事をやってくれとは言わないはずです。(笑)
まず、名前を聞いて、前の職場でどんなことをやっていたのか、
今回の職場についてどんな気持ちでいるのか聞いていくのではないでしょうか。
このとき、一番重要なポイントは、新しいメンバーに関心を持つことです。
リーダーが「この子は、どんな子なんだろう?」という関心を持てば、
「このリーダーは、自分のことを気に掛けてくれている!」とメンバーは安心することができます。
メンバーは、新しいチームに加わり、期待もあるけれど不安で一杯です。
まず、この不安を取り除いてあげることが重要なのです。
その不安を取り除くために重要なことが、
リーダーがメンバーに関心を寄せることです。
◆関係の質にもレベルがあるんです!
◆メンバーと自分の違いに気づいていますか?
リーダーがメンバーに関心を持つことは、イラストの【①違いを知る】レベルになります。
ところが、多くのリーダーが、噂や前のリーダーの話を鵜吞みにして、メンバーに関心を示すことがありません。
関心を示したとしても、こいつはこんな奴だろうと決めつけてしまいます。
これでは、メンバーは、「このリーダーは自分のことを気に掛けてくれていないな」と不安になってしまいます。不安になれば力を発揮できず仕事どころではありません。
この状態がイラストの【⓪違いに気づかない】レベルです。
この【⓪違いに気づかない】レベルが組織の成功循環モデルを回している状態です。
こんな状態になりたくないですよね。(汗)
リーダーがメンバーに関心を寄せることで、メンバーの人柄や能力が段々わかってきます。
メンバーの人柄や能力がわかってくると「この子は、こういう子なんだ!」と、
リーダーは自分との違いを知ることができます。
その違いを知り受け止めたとき、メンバーは「この人は、私のことをわかってくれている!」といういう【②相互受容】レベルの状態になっていきます。
ここまでくれば、お互いに肩の力が抜けています。
◆お互いの違いを受け止める!②相互受容
この【②相互受容】の状態であれば、リーダーの言いたいことも受け止められるようになります。
メンバーと自分との違いを受け止める【②相互受容】ができると、
「この子は、こんな性格なのか、こんな能力があるのか」とメンバーのことを理解できるようになってきます。
ここで、リーダーが「実は私も昔はこんな失敗をしたんだ」と自己開示をしていけば、メンバーも「この人は、こんな人だったんだ。結構、苦労しているんだ」とリーダーのことを理解するようになります。
◆お互いを理解し合う!③相互理解
このときが、【③相互理解】のレベルにいる状態です。
リーダーとメンバーが相互理解できれば、リーダーはメンバーの人柄や能力を考えながら仕事を任せることができます。
メンバーも「このリーダーの言っていることは間違いない。だから、任された仕事をやってみよう」という気持ちになります。
このときが、【④相互信頼】のレベルです。
ここまで来ると、お互いに言いたいことが言える関係になっています。
◆お互いを信頼し合う!④相互信頼
リーダーとメンバーの相互信頼ができれば、リーダーは、自分の仕事をメンバーに任せることができ、権限移譲ができるわけです。
一方、リーダーの仕事を任せられたメンバーも、無理にやらされた感覚ではなく自分の成長のためにリーダーは仕事を任せてくれているなと感じることができます。
だから、リーダーがあれこれと細かい指示を出さなくても、「あの人だったら、きっとこうするだろう!」と自主的に仕事を進められるようになります。
このときが、まさしく【⑤信頼関係】で結ばれている状態です。
◆信頼関係がすべてのはじまり!
信頼関係で結ばれたリーダーとメンバーは、結果としてチームのビジョン・ミッションを達成していくのです。
一方、リーダーが自分とメンバーの違いに気がつかず、いつまでもイライラしていたら、孤立と対立しか生み出しません。
これでは、寂しいですよね。
そうならないために、まずはメンバーに関心を持って、メンバーのことを知っていきましょう。
◆部下に関心を持つとは!?
下記の「部下を知るシート」を使えば、メンバーに関心を持つことができます。
コミュニケーション上手なリーダーは、関心を寄せるときも、自分の家族の話や自分の好きな食べ物、趣味の話などを自分から話して(自己開示)、メンバーが話しやすいようにしています。
メンバーのプライベートを少しずつ知っていけば、普段の雑談のネタにも困ることはありません。
ただ、人事部などで調べないないでください。
それでは、部下に関心を寄せることになりません。
あくまでも、普段の雑談の中で、自己開示しながらメンバーのことを知るようにしましょう。
最後に、リーダーは有能だからリーダーになりました。
自分が有能なことを証明したいのは分かります。
でも、会社が求めているのは、今までの仕事の延長ではなく、リーダーとしてチームの結果を出すスキルです。
それは、組織の成功循環モデルを回すスキルなのです。
戦国武将の武田信玄も言っています。
「信頼してこそ、人は尽くしてくれるものだ!」
さて、今回の質問です!
「望む結果をだすために、まず何からはじめますか?」
次回に続きます。お楽しみに!!
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