離職防止に役立つ1on1ミーティングの落とし穴
◆1on1を始めてみたけれど!?
多くの社長(上司)が
社員(部下)と1on1を始めてみたけれど
どうも上手くいかないと悩んでしまいます。
・話しが続かない
・社員が黙ってしまう
・アドバイスをしたら反発してくる
せっかく、正しい答えを教えてあげたり
親身になって質問したり
アドバイスをしてあげているのに…
なぜ、だろう?
ただ、それを考える前に
これは、1on1を始めたが故にぶつかる悩みです。
一歩前進している証拠です。
素晴らしいです。
諦めないで次のステージに進んでいきましょう!
◆1on1の目的を思い出す
上手くいかない原因を考える上で
1on1の目的を思い出してみましょう。
社員が会社(社長)とつながりを感じ
自分が役に立っているという有能感や
自分が成長しているという自己成長感を
社員が持てることが1on1の目的でしたね。
ところが、社員が困っていることを話し出すと
社長のあなたは、こんなことをしていないでしょうか。
1)善し悪しの判断をして正解を出す
2)社員の状況を分析する
3)助けてやろうと同情する
さらには、こんなことも
4)自分もそんなことあったよなと追体験
5)自分のための情報収集
これを私は『傾聴の5つの壁』と呼んでいます。
人間の持つ特性で決して悪いことでないのですが、
1on1では社員ではなく社長のあなたが思考してしまうので
観察は途切れ社員の話を聞いていない状態に陥ってしまいます。
これでは社員は、寂しい気持ちになり口をつぐんでしまいます。
また、何もわかってくれない社長に反発したくなります。
◆社員の話をそのまま伝え返しをする
では、どうやって社員に集中して聞けるようになるのか。
例えば「今日はどんな話をしたい?』と質問して
社員が「今、〇〇で困っています」と答えてきたとき
先ほど紹介した『傾聴の5つの壁』があるので
「▢▢したらいいよ!」と答えてしまいがちです。
すると社員は「はい、わかりました。▢▢しますね」
と答えて対話はそこで終わってしまいます。
これでは、どんなことがあったのか
事実の確認もできません。
具体的な話もできていないので
表面的な解決になり真の解決にならないばかりが
社員は指示待ちになってしまいます。
これでは、有能感や自己成長を感じることができません。
そこで聞くスキルをあげるために『伝え返し』をしてみましょう。
社員が「今、〇〇で困っています」と答えてきたとき
「そうなんだ。〇〇で困っているんだ」と
社員の答えをそのまま受け止めて伝え返します。
伝え返しをすることで、ほんの少し間が取れます。
そのとき、自分の傾聴の壁に気づけるチャンスです。
◆自分の心の声を聴く
『あっ、いけない。私は正解をだそうとしている!』
と自分の心の声を聴けることができるのです。
心の声に気づくことができれば、本来の自分に戻ることができ
「もう少し詳しく教えてくれないかな?」と
問題の深堀ができる質問ができるようになります。
社員も社長が伝え返しをしてくれることで
『ちゃんと聞いてくれている』という気持ちになり
社長を信頼して話を続けることできます。
緊急のときは、正解を出すことが必要ですが
1on1は、社員が考えて判断する時間です。
正解はぐっと堪えて
「どんなことがあったのかな?」
「そうなんだ。〇〇だったんだ」
「もう少し詳しく教えてくれないかな?」
「そうか、□□なんだ」
と質問と伝え返しの繰り返しで
社員との対話を促進していきましょう。
◆社長を信頼し出す1on1
きっと、社員は普段考えられないことが考えられたり
問題の解決策の糸口を自分で見つけ出したりすることができます。
このとき、社員は
社長とのつながりを感じ
自分が役に立っている有能感と
自分で決められる自律性を感じることができるのです。
社長を信頼し働くことへの意欲も湧いてきます。
◆今回の質問
【社員に、どんな問い掛けをしたいですか?】
次回に続けます!お楽しみ!
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